2-14 あの、先
「あの、先に行ってますですから」
恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい。へこへこ頭を下げつつ、とりあえず、人のいないテーブルの端の方に。
「はー」
面と向かって褒められると、なんか、こう、身体がざわつく。もしかして、私は前世では人に褒められたことがなかったりするのだろうか。
うーむ。
「お待たせしました」
「いえいえ」
正面に座るだろうと思って、テーブルの上に置いていたトレイを少し手前に引いたら、スプリングフィールドさんは躊躇うことなく、私の隣に座った。
……まぁ、これはこれでいいか。二人連れだからと言って、向かい合って座らなければならない、ということはない。
スプリングフィールドさんのお食事は、サンドイッチのセット。卵のと、トマト多めの野菜のと。スープは、コンソメスープのように見える色。
なんだろう、女子っぽい。
「お食事は、お急ぎにならなくても大丈夫です」
「分かりましたです」
私のは、昨日、コールズさんが食べてたやつと同じもの。醤油ベースの香りがするラーメンに、チャーハンの小。どちらもおいしそう。そしてラーメンは熱そう。右テールと左テールがラーメンの中に入らないよう、気を付けなければ。
まぁ、前かがみになって食べようとしない限り、大丈夫そうではある。
ほいでは。
「いただきます」「いただきます」
スプリングフィールドさんと声が揃ってしまった。
「えー」
「揃いましたね」
そっすね。
「食べましょう」
ですね。




