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銀のペンダント  作者: 上村文処
エピソード2 授業~師匠~笑う
73/1018

2-5 コールズくん

「コールズくんから聞いてるわよ。どうぞ」


 あ、ちゃんと伝わってるのか。

 ……ふむ。


「これなんですけど」


 エプロンのポケットから、時計プラグインを仕込んだウィジェットパネルを。


「数字の出る時計なのね」

「そうです」


 で、ですね。


「えーと、危険はないので。ちょっとすいません」


 メモプラグインのアイコンをポチっとな。


「メモができるようにしてみました」


 部屋に戻ってから、色々と見たり確認したりして、少し改良してみた。時計が表示されているパネルとは別に、メモパネルが立ち上がるようになっている。

 ステータス情報パネルにメモプラグインのアイコンを置いて試した時も同じだったから、メモプラグインは専用のパネルを呼び出すようになっているのだろう。


「……それ、字が書けるの?」

「はい。手書きでこう、文字を書くとですね」


 ヨリコ・ブロッサム。


「このように、ステータス情報の表示に使われているものと同じ文字に、変換されますのです」


 へー、とトーチライトさんに感心された。なんか嬉しい。


「私にも、書けたりするのかしら」

「いえ。多分、無理だと思います。試してみます?」

「ええ。いい?」

「どぞどぞ」


 トーチライトさんにメモパネルをどうぞ、と渡してみるが、掴めない。


「……手がすり抜けるわね」

「こっちの時計は大丈夫かも知れません。どぞ」


 時計を手のひらにのせて、トーチライトさんに差し出した。


「あら、本当」


 んむ。トーチライトさんでも持てたか。ポータブルプラグインの謎がまた、一つ解けた。


「これ、どういう仕組みなのかしらね……」

「ご興味がおありですか?」

「そうねー……あ、転生者組合(リレイターズ・ギルド)の支部長としてではなく、あくまでも、個人的な、魔導に対する興味の延長としてよ?」


 トーチライトさんがわたわたしている。


「元、天才少女ですもんね」


 家の中を、幼くして魔導で呼び出した光を連れ歩くほどの。


「やめてよ」


 ほっほっほ。


「変な笑い方はやめなさい。あ、これ、ありがとう」


 お帰りなさい、時計さん。


「じゃあ、始めるわね」

「了解であります」


 ほいでは、お勉強、開始。


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