1-3 ふむ。へ
ふむ。
「へ?」
未知の言葉が出てきた。
「りれいたー、というのは?」
「二十一世紀初頭の地球から、ここに転生してきた人間のことだ」
転生した人を、テンセイシャではなくて、リレイターと呼ぶわけか。
なるほど。
「コールズさん、質問なんですが」
「なんだ」
コールズさん、と呼んでも、お咎めはなし。でも分からないことは今、聞こう。
「コールズさん、というのは名字ですよね?」
「そうだ」
「コールズさん、転生者なんですよね。なぜに名字が?」
「転生者は、自分の名字を一定の範囲の中から選べる」
へー。あ、口に出てしまった。
「人に呼びかける時は名字呼びでいいんですか?」
「日本とだいたい同じだ」
ふむ。
「とにかく、まずは着替えろ。細かい話はそれからだ」
コールズさんがドアを開けて、外に控えていた女の人を招き入れた。
「彼女はマリー・スプリングフィールド。ここの職員だ」
一礼された。あ、はじめまして。
職員……まぁ、あとで色々聞こう。
「お前は、前世の性別がどうであれ、今は女だからな。スプリングフィールドに服を見繕ってもらえ。スプリングフィールド、頼む」
「こちらにどうぞ」
ベッドのそばにスリッパを揃えて置いてくれたスプリングフィールドさんが、入ってきたのとは別のドアの前に立って、私を待っている。
今気づいたけど、この、裸の上に白いポンチョっぽいのだけという姿もさすがにどうかと思うし。
まずは、パンツ。
「そういうことは口に出さないでください」
今度はスプリングフィールドさんに怒られた。




