1-2 改めて私は
改めて私は、自分の淫らな脂肪の塊、略してミダシボをばいんばいんさせた。
「これ、なかった気がします」
「自分の行動に変な説明を付けるのもやめろ」
男の人が、ある部分をいきり立たせながら私に興奮した目を向け――
「そろそろ、いいかげんにしろ。頭の中身をわざと口に出すな。話が前に進まん」
途中で止められた。あと、また怒られた。
「ごめんなさい」
男の人はため息をついたあと、手に持っている紙の束をめくりながら、何かを確認したようだった。
「分かってくれれば、それでいい。それから、お前の身体の変化についてはそういう事例が過去にもある。あとで担当者から説明を受けてくれ」
ふむ。
「それで、だ。いきなりで悪いが、お前、名前は、と聞かれて最初に思いつく言葉は何だ?」
なまえ……名前。
「ヨ……リコ、ですかね」
「ヨリコだな」
「はい」
「よし。今からお前の名前はヨリコだ」
えーと。
「わりと大雑把ですね?」
「でも、しっくりくるだろ」
うーん。ヨリコ。私はヨリコ。まぁ、確かに。
「説明すべきことは他にも色々あるが……ああ、俺の名前はシバ・コールズ。お前と同じ、転生者だ」




