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銀のペンダント  作者: 上村文処
エピソード2 授業~師匠~笑う
107/1020

2-39 壁

 壁を見ていたら、思い出したことがあった。


「生活雑貨はなごろもというお店の二階の壁に、非売品っぽい髪留めが飾ってあったんです」

「髪留め?」


 抹茶ケーキをもぐもぐしながらレインツリーさんが言った。


「はい。なんか、気になってるんですよね。桜の花びらがモチーフになっていて、私の名字は桜の花を見て思いついたものだったので」


 まぁ、それだけなのですが。


「そうなんだ。はなごろもに飾ってある髪留めか」


 腕を組んでうーむのポーズをしたレインツリーさんが、トーチライトさんを見た。


「あれって、銅の板の?」

「だと思う。はなごろもの店長さん、ルーペさんの奥さんと親しいから、それでじゃないかな」


 ルーペさん。


「リカルド・ルーペ。銅の板という名前の宝飾細工店の店主。まぁ、職人だね。宝飾師」


 へー、ルーペさんという方がお作りになられたんですか。


「そーそー」

「有名なんです? あの髪留め」

「うーん、まぁ、銅の板、もう、やってないからさ。単純に、リカルド作の細工ものはもう買えない」

「ほへー」


 ……ん? リカルド? またしても名前呼び。


「もしかして、お知り合いの方なんですか?」

「うん。乳児の頃から知ってる」


 おぅ。


「今はもう、引退されているけれど、とてもご高名な宝飾師の方なのよ」

「王国御用達、みたいな。あいつ、ひねくれてるから、気に入らない態度を取った相手の仕事は全部、はねつけてたねー」


 あ、そういう、頑固系の方なんですか。


「うん。だから、作るものの繊細さとのギャップがすごくてね」


 ほーほー。


「お二人とも、ルーペさんご夫婦とはお付き合いがあるんですか?」

「んーと、宝飾細工ってね。魔道具を作る上で、とても大事な工程の一つなのね」


 魔道具を作る上での工程。


「ねぇ、ブロッサムさんに自分のこと、ちゃんと説明した?」

「ん? あたし、エルフの転生者(リレイター)

「違うでしょ。この人、本人はこういう言い方するとものすごく嫌がるけど、この世界屈指の付与術師(エンチャンター)なのよ」


 なんですと。


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