2-35 約束
約束の時間は午後七時だから、まだ時間あるな。
お洗濯も終わったし。
手桶で手洗い。パンツもきれいになった。
部屋干し中だから、今、誰かがここに来たら大惨事ではある。
「それにしても、これ、すごいなー」
三十分ほどつけ置いて、ぬるま湯で洗い流すだけでここまで綺麗になる洗濯洗剤なんて、前世の世界にもないんじゃないだろうか。
部屋干ししても匂いません、と教えてくれたのは、女の身だしなみのお話の時の、スプリングフィールドさんだったと思うけど。
商品名、森のめぐみ。恐るべし。
「ま、それは置いておくことにして」
宝鍵か。
私が使ったら、どうなるか。レインツリーさんに言われたことが、なんかちょっと、引っかかってる。
「うーーーーん」
・〈ステータス画面〉の技能階梯1の技能要素は三つ
・その一、侵入鍵
・その二、個体情報鍵
・その三、認証鍵:ヨリコ・ブロッサム
えーと、その中身は。
┃|# 技能階梯 1
┃|●侵入鍵
┃|情報図書館に対する侵入を可能とし、ま
┃|た、その痕跡は常時、消去される。
┃|
┃|●個体情報鍵
┃|ステータス情報の参照に関する全ての権
┃|限を解放する。
┃|
┃|●認証鍵:ヨリコ・ブロッサム
┃|名称[ヨリコ・ブロッサム]に対する情
┃|報参照に関する権限を承認し、付加する。
┃|
うん。これだ。侵入鍵で情報図書館に入って、個体情報鍵でステータス情報の棚の前に行くイメージ。
「認証鍵……情報参照に関する権限を承認し、付加」
対応する認証鍵があれば、他の人のステータス情報も多分、見ることができる。でも、その認証鍵を入手する手段を私は持っていない。
「もし、宝鍵が、他の人の認証鍵を入手する手助けをする力があった場合」
私は、自分のステータス情報を見るのと同じように、他の人のステータス情報を見ることができるようになる。
寿命とかも、分かる。




