9-122 校長先生の力 //
「校長先生の力で、その影響を無力化している状態」
……なるほど。
「教頭先生と保険の先生以外にも先生はたくさんいるけど、全員、ではないけど、昔からいる先生たちはみんな、校長先生の……召喚獣? みたいな」
言い方。
「守護獣さんたちと同じような、呼び出しの契約をしている、というイメージ、ですかね?」
「そうみたい。戦って、魔印武具の拘束が弱まった時に、召喚魔術の力を使って、魂の契約に割り込んだって、聞いたことがあるよ」
魂の契約に割り込む。
そんなことできるのか。レイヴンさん。
「教頭先生は、もう、大昔に亡びた国の王様で、保険の先生も、鉄葉戦争で滅ぼされたエルフの国の王女さまだったって」
淡々と、お話されてるけど。
ゴシップめいた打ち明け話でもなく、ただ、淡々と。
なんか。
優しい人だな。テイラーさん。
「色々な。ことが、あったんでしょうね」
「うん。でも、その過去をあの人たちは受け入れて、今を生きてるから。すごいなって」
教頭先生が骨の人なのは。
身体が朽ちるまで、迷宮で戦い続けたから。
か。
「教頭先生も、保険の先生も、お優しい人たちでした」
保険の先生は、セクシーダイナマイトアダルトセクシーだったけど。
エルフの、亡国の王女さま、か。
「ごめんね。急に変な話しちゃって」
「いえいえ、変な話では全くないです」
「ヨリコちゃんに、知って欲しくて。先生たちのこと」
鉄葉戦争の影は、今もこの世界に長く伸びている。
ということか。
「お風呂入ってくるね。なんか、恥ずかしくなってきた」
素早くお風呂の用意をして、テイラーさんはお風呂場の方へ。
「ごゆっくりどぞー」
テイラーさんにとっての、恩人は、ソラウミ学院の先生方。
なんだろう。
「なんか」
フェザーフォールにいる皆さんに、会いたくなってきた。
師匠と奥さん。
今日の夕ご飯、何食べたんだろ。




