9-119 まとめると //
まとめると。
まとめ。
まと。
……う゛ーーん。
「う゛ーーーーーーーーん」
「どうしました?」
いかん。変な声出てた。
「頭が。パンクしまして」
脳が。なんか熱い。
「話が前後しましたからね」
僕なりにまとめると、とレイヴンさんが言った。
「ブロッサムさんの魔力の変質については、置いておきましょう。ですから、先住者の固有技能についても、一緒に横に置きましょう」
「はい」
・私の魔力の変質
・先住者の固有技能
この二つは、いったん、横に。
「魔導王が僕に託したあいつの名字については、情報図書館へのアクセス能力を持つ転生者と僕を会わせるための道具、と考えるといいと思います」
・魔導王さんの名字関連は、情報図書館へのアクセス能力がある者、つまり私と、レイヴンさんを会わせるための仕掛け
「はい」
「僕とブロッサムさんを引き合わせた理由と、竜神の名前と、僕があいつに言われて関わっていた、日本語研究の件は、合わせて考えましょう」
・私とレイヴンさんを魔導王さんが会わせた理由
・竜神さんたちの名前
・魔導王さんとレイヴンさんの、日本語研究
この三つはまとめて考える。うん。なんなとく、頭の中がすっきりしてきた。
「そして、これが一番大切だと思いますが」
大切。
「そうです。あなたの意志です。魔力が損壊しているあの二人を、あなたは助けたいんですよね」
「はい。それで、その、魔導王さんの書き込みを探せないか、と、あの、はい」
九分九厘、とレイヴンさんが言った。
「何か書いてると思います。あいつはそういうやつです」
レイヴンさん、苦笑い。
「ただ、僕を始めとした共同研究者と、魔力の損壊という現象については、何の共有もしていません。実際にその現象が起きたのは五年前ですし、その時には、魔導王はもう、この世にはいませんでしたから」
そうか。確かに。
「情報図書館内をあいつが探索し、魔力の損壊に関する情報に辿り着き、個人的な検証を重ねた可能性はあると思うので、情報図書館へのあいつの書き込み、というアイディアを、捨てる必要はないと思います」
はい。
「あとは、繰り返しになりますが、気負わずに。僕でもいいですし、癒し手でもいいですし、竜神たちや、レインツリーさんたちでも、誰でもいいですから、頼ることも大切です」
頼る。
「はい」
「いい返事です」
レイヴンさんが、頷いた。
「ところで、お昼ご飯は何時頃に食べました?」
はい?




