9-115 どのような情報に、
「どのような情報に、あいつの書き込みはありましたか?」
「魔力、の説明文です」
……あってるよな。
レインツリーさんに見てもらった、けど。
「ああ、レインツリーさんが確認した、という話ですか?」
「そうですそうです」
「先生の新しいメモが見つかった、とだけ僕に言ってきたので。なるほどね」
ちゃんと、私に配慮してくれていたんだ、レインツリーさん。
「その内容までは、詮索はしませんが……そうだな」
少し、考え込んでいる様子。なんだろう。
「あいつに協力を求められて、関わっていた研究が一つあります」
「はい」
研究?
「魔導の実行に用いられている、言語の研究です。彼は、我々が使用している、呪文の詠唱に用いている装飾的な言語を、日本語だろう、と推測していました」
……日本語。
「あぁーのぅぅ」
取り乱すな。取り乱すな、私。
「あいつが僕だけに言ったことは、たくさんあってね。その研究成果の破棄には、僕も付き合いましたが、どこかに残しているだろう、とは思っています。例えば、情報図書館が考えられますね。書き込みが存在する、となると」
「あぁー、な、なるほどですね」
余計なこと言ったか。もしかして。
あわあわ顔の私を、レイヴンさんが若干、面白がっている雰囲気もある。
「少し、魔導の説明を」
「はいです」
はいですってなんだ。笑われてる。
「詳細は面倒くさい話なので省きますが、魔導には、力の器と呼ばれているものがあります」
力の器。
「そうです。どういったことをしたいかを、決めるためのもの、ですね。魔力を光に変換したい、とか」
なるほど。なんとなくだけど、低速うんうんしておこう。
呪文の、効果を決めるためのもの、かな。




