2-33 あ、教
あ、教えてくれるんだ。
でも、確認は大事。
「いいんですか? 初対面の私にそういう大事なことを話しても」
「ん? だって、ヨリちゃんも教えてくれたじゃん」
「それは、そうですけど」
もう一つの方を言っていないのが心苦しくなってきた。
「固有技能は、隠さない方がいいんだよ。それに、身分証には出ちゃうしさー」
「……確かに」
間を開けてしまった私を、レインツリーさんがしばらく見つめてきたけれど、結局、何もなかったかのように言葉を続けた。
「〈白き魔導書〉は、目の前で使われた魔法、魔導をあたし自身にコピーして、一回だけ好きに使えるっていう効果がある」
……それは。
「えーと、色々と、あのー、まず二百年というのにびっくりなのですが、なんというか、範囲が広い、の意味が、分かった気がします」
この人は、自分の目の前で使われる必要があるにせよ、この世界の全ての魔法、魔導を自分のものにできる、ということだ。
「固有技能として使われたものは無理だけどねー」
制限はあるのか。
「子宮に白き魔導書というものが入り込んでて、そこに魔法や魔導を呪文化して、置いておくんだけど、固有技能は呪文化できない感じなのさ」
だから、私、宝鍵、使えないのよね、とレインツリーさんは付け足した。




