9-113 どんな、相談ですか? //
「どんな、相談ですか?」
「その、人助け、といいますか、自分の可能性を見つめ直したい、といいますか」
「なるほど。詳しいことを聞かせてもらってもいいですか?」
「はい。えーと、師匠と奥さん……リカルド・ルーペさん、ジェンナ・ルーペさんご夫妻の、息子さんと、マリー・スプリングフィールドさんの、お兄さんのこと、なんですが」
レイヴンさんが二度、頷いた。
「あの二人を助けたい、ということですか?」
「はい。どちらの方も、私の恩人である、ルーペご夫妻とスプリングフィールドさんにとって、とても大切な方々なので、どうにか、ならないかなと……」
「彼らを助ける試みが、長期に渡って繰り返されているのは、ご存じなんですね?」
「はい」
「あなたの魔力の形質が、透明な魔力、であったとしても、解決はできない、ということが実験的に証明されている、ということも、ご存じですか?」
「はい」
「グースベリーさんが、そういった話をしたんですね」
……はい、と言っていいのかどうか、分からないけど。ここは。
「はい。そうです」
「うん。彼女は、研究者としては、人一倍、誠実な人間ですからね。それをブロッサムさんに伝えているのは、とても良いことだと思います。それで、ブロッサムさんが、彼らを助けるために考えていること、というのは何ですか? 何か、考えがある、ということですよね」
それは。
「情報図書館から、魔力の損壊に関する情報を引き出して、皆さんに共有することを考えているのですが」
「なるほど」
魔導王さんの、手帳の話。目次のための手帳があって、膨大な量のメモがある。
そういうことをする人、なのだとしたら。
「もしかしたら、ですが、魔導王さんの書き込みが、そこにある可能性があるのではないかと思いまして」
「……なるほど」
レイヴンさんの雰囲気が、変わった。




