9-111 先住者さんたちの、
先住者さんたちの、固有技能。
「それは、あの、どういう、その」
「僕も、荒唐無稽な話だと思ったんですが、なるほどね、と思ったことがこの話の続きにはありましてね」
続き。
「ええ。技能階梯に、0の段階があるのではないか、という見解です。技能階梯0の技能要素が存在し、その影響で、魔力の性質が定められている」
「0」
「そうです。ま、穴が多い推測ではあります。ただ、僕たちのように、実際に何かに使えるような固有技能ではなく、魔力の性質を定義するためだけに、ゲーム的に言うなら、隠しパラメータのような形で存在しているのだとすれば、納得はできなくないかもしれません」
・技能階梯が0
もし、それが存在するのであれば、私のステータス情報は、技能階梯が0の、習得技能まみれになる可能性が。
「経緯の詮索はしません。何らかの理由で、あいつが私に言い残したことを伝える、まあ、フラグかな。そのフラグにブロッサムさんが辿り着いた。僕の視点からは、そのように見えます。そのフラグを立てるための情報の入手の経緯があるとして、」
言おう。
「ウミさんからです。あの、私が、透明な色のウミさんの飴を選んだ時に」
「……なるほど。あの飴、ですか」
レイヴンさんが、ゆっくり頷いた。
「ということは、あいつはブロッサムさんのような転生者が現れることを、予測していたのかもしれませんね」
情報図書館へのアクセスを可能にするような、固有技能の持ち主、みたいな予測。
なのか?
「あのぼけ、ほんまにめんどくさいことばかり後のもんに丸投げしくさりやがって」
……天竜弁のひとりごとが。
「失礼。ついね」
癖、強い人かも。この人。




