9-104 ウミさんに結線 //
「ウミさんに結線できる、というのは? 疑うわけではないのですが、もう少し、詳しいお話を聞きたくて」
なるほど。うーん、どう説明したらいいんだろう。特に何か、こう、特殊な結線の仕方ではないような気がするんだけど。
「そのー、ウミさんに結線した時も、特別、何か、いつもと違う感じ、というのはなくてですね」
レイヴンさんが、何かを考えながら、頷いておられる。
「ソラさんの時も同じですか?」
「そうですね。自分では、結線できてるのかどうか、自信がなかったので、私の方から確認したような記憶もありますが」
あと、何かあったかな。
あ。
・肩こりが減ったような気がする
と、ソラさんがおっしゃっていたような記憶が漠然と。
でも、お胸の話だし、男性であるレイヴンさんにそのことをお話しするのは、若干、気まずくはあるか。
「何か、気づいたことが他にもありますか?」
う。
「あ、あのー、ソラさんがおっしゃったことなんですけど」
「ソラさんだけですか?」
「そう、ですね、えー、肩こりが減ったような気がする、と」
「ああ、なるほど」
全てを察したっぽい。さすが。
「ウミさんに結線すると、空間の移動ができる、という話でしたが」
そして、話を切り替えてくれた。助かる。
「ウミさんによると、魔力の流れの中に入るらしいです」
確か。
「転移は魔力の流れの上を飛ぶけども、ウミさんの空間移動は、魔力の流れに入る、みたいなことを、おっしゃってました。あと、私を、魔力で包んだ、ともおっしゃってましたけど」
「その時は、どのような感覚ですか?」
感覚。
「目を閉じて、開けると、もう、目的地にいる、という感じなので、何かこう、特別、えーと、例えば、魔力に包まれてる、とか、そういうふうには思わなかったです」
いや待て。
「あ、あの、そのー、表現が難しいんですけど、初めての空間移動の時は、ぬりゅーんとした感覚がありました」
それを聞いたレイヴンさんが、二度、深く頷いた。
ぬん?




