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第78話

 駆けだした秀輝の前にトンッと誰かが空から降りてきた。


「サンレイ……おわっ! 」


 サンレイだと思ったが違った。


「英二くん、秀輝くん、大丈夫デスか? 」


 秀輝の前にメイロイドのサーシャが立っていた。


「さっ、サーシャ」


 言った後で振り返ると倒れた呼子の後ろにララミがいるのが見えた。


「なんで? 」


 秀輝に支えられた英二が訊くとサーシャがニコッと愛らしく微笑んだ。


「サンレイ様から連絡がありましたデス、私たちに任せて英二くんと秀輝くんは逃げてくださいデス」

「サンレイから…… 」


 驚く英二の横で秀輝が口を開く、


「有難い、英二ももうじき治る。サンレイちゃんも復活するからそれまで頼む」

「了解しましたデス、私とララミにお任せ下さいデス」

「あいつが口を大きく開いたら気を付けるんだよ、音波で物を破壊するんだ」


 笑顔でこたえるサーシャに英二がアドバイスした。


「口から音波攻撃デスね、了解しましたララミにも通知しましたので御安心下さいデス」


 サーシャとララミは常時互いに通信している。英二と秀輝が振り向くとララミが頷くのが見えた。

 前のめりに倒れていた呼子がムクッと起き上がる。


「ゲヘヘヘッ、クソ人間がまた来やがった」


 後ろにいたララミを睨み付ける。


「クソ人間? 何でしょうか? 登録されていませんが」


 言いながらララミが呼子の胸倉と脇を掴んで投げ飛ばす。


「ガヘッ」


 地面に転がる呼子が苦しげに息を吐いた。


「私はメイロイドです。覚えておいてくださいクソ妖怪」


 パンパンと手を叩きながらララミが言った。相変わらず口が悪いが腕は確かだ。

 ララミは空手と柔道の動きを入力されていてサーシャはボクシングの動きが入っている。


 呼子が起き上がる。


「貴様ら…… 」


 悔しげに言うとララミに向かって大きく口を開いた。


「ヤッホ……ビゲッ、グゲッ、ギヘェ」


 音波攻撃を放とうとした呼子の後ろからサーシャが連続で殴り掛かる。


「ヘイッ! ユーは頭が大きくてサンドバッグを殴るより簡単デスね」

「グヒッ、ガヘッ、アブッ、バガッ」


 殴られた反動でくるっと振り返った呼子の大きな顎にサーシャの右アッパーが直撃する。


「ギヘヘェェ~~ 」


 呼子が呻きを上げて仰向けに吹っ飛んでいく、プロボクサーの8倍以上の威力があるパンチだ。

 5メートルほど飛んで呼子が転がった。


「もうKOデスか? クソと言うよりダメ妖怪デスね」


 倒れた呼子の前でサーシャが華麗なステップをとりながらシャドーボクシングを見せる。

 団地の陰に隠れて見ていた秀輝がガッツポーズをとった。


「やっぱ凄いな、サーシャとララミと協力したら俺たちだけで勝てるぜ」

「ああ、もう少しだ。あと5分くらいで俺も戦える」


 傍で座っていた英二が息を整える。

 目眩は治まっている。宙に浮いているようなフラつきも無い、呼吸を整えて霊力を練っているのだ。


「ギヘヘヘヘッ、貴様ら何者だ? 人間の力とは思えん」


 笑いながら呼子が立ち上がる。

 普通の人間なら死んでいてもおかしくないサーシャのパンチが効いていない。


「オゥ、タフですね、KO出来ませんでしたデス」


 シャドーボクシングを止めてサーシャが構える。


「ギヘヘッ、貴様ら全員殺して食ってやる」


 大きく口を開く呼子にサーシャが殴り掛かる。


「ギヘヘヘッ、二度と喰らうか」


 笑いながら避けた呼子の後ろからララミが大きな頭に手を掛けて背負い投げだ。


「ゲヘェ~~ 」


 悲鳴を上げて転がった呼子にララミが正拳突きを突き立てる。


「グガッ! 」


 呼子が低く呻いて動きを止めた。


「油断大敵ですよ、ダメ妖怪のクソ妖怪さん」


 ララミが口悪く言いながらパンパンと手を叩く、サーシャは少し離れた所で警戒したままだ。

 要人警護用に作られた2人だ。ロボットだと言う事もあって油断などはしない。


 隠れて見ていた秀輝が舌を巻く、


「凄ぇぜ、倒したぞ、英二の出る幕ねぇな」

「本当だな、せっかく霊気を整えたのにな」


 苦笑いしながら英二が立ち上がる。調子はすっかり治った様子だ。



 英二と秀輝が隠れていた団地の陰から出て行こうとした時、倒れていた呼子が大きく口を開いた。


「ヤッホォォ~~ 」


 倒れたまま顔を回してララミとサーシャに音波を浴びせる。


「ピッ……ビガ………… 」


 ララミとサーシャが立ったまま動きを止めた。


「ララミ! サーシャ! 」


 思わず叫んだ英二の腕を引っ張って秀輝がまた団地に隠れる。


「くそっ、まだ動けるのかよ」


 悔しげに言うと団地の陰から秀輝が顔を出す。


「ギヘヘヘヘッ、どうだ俺の妖音波攻撃は三半規管がやられて動けないだろう」


 呼子がムクリと起き上がる。


「三半規管……破壊音波じゃないのか」


 秀輝の後ろから英二も顔を出した。


「ギヘヘッ、先ずはお前ら2人を喰らってやる」


 動きを止めたララミに呼子が手をかける。

 その後ろからサーシャが殴り掛かった。


「食べる? 私たちを食べるのデスか? 」


 不思議そうな表情を作るサーシャの前で殴られた呼子が吹っ飛んでいく、


「私たちは食べ物ではありませんよ、クソ妖怪はそんな事も分からないのですか」


 向かいでララミも動き出した。

 呼子がヨロヨロと立ち上がる。


「バカな……確かに音波を当てたはずだ。三半規管が狂って動けなくなるはずだ」


 驚く呼子の前でサーシャが人差し指を振る。


「チッチッチ! ダメ妖怪、デカいのは顔だけにしときなさいデス」

「クソ妖怪の攻撃で音声回路に支障はありますが戦闘続行可能です」


 ララミの話しを聞いて英二が頷いた。


「よかった。メイロイドには三半規管なんて無いからな、音声回路にダメージを受けて一時的に止まっただけみたいだ」

「そういう事か、それじゃあ2人と協力して呼子をやっつけようぜ」


 隠れていた団地の陰から英二と秀輝が出て行く、

 サーシャとララミが呼子に攻撃を仕掛ける。

 それを見て英二と秀輝が足を止めた。


「なに! 」

「消えたぜ、呼子のヤツ消えやがった」


 サーシャとララミに挟まれていた呼子の姿がぶれるようにして消えていくのが見えた。


「逃げたのか? 」


 英二が辺りを探すが呼子の姿は見えない。


「くそっ、もう少しで、俺たちで倒せたのに…… 」


 秀輝が悔しげに顔を歪める。

 その時、呼子の笑い声が聞こえた。


「ギヘヘヘヘッ、これが俺の力だ。本気を出せば貴様ら人間などに倒されるものか」


 声は聞こえるので異空間に行ったのではなく近くにいる事はわかる。


「どこだ? 」


 英二と秀輝が声のする方向を探すが呼子の姿は無い。


「先ずは女2人を殺してやる」

「ララミ、サーシャ、危ない! 」


 叫んだ英二の前でララミとサーシャが何も見えない場所にパンチとキックを放つのが見えた。


「ゲヒヘヘェ~~ 」


 呻きを上げて呼子が地面に転がるようにして姿を現わす。


「なっ……凄い、呼子の居場所がわかったのか? 」


 思わず訊いた英二にララミがニコッと微笑んだ。


「ハイ、私たちには高性能のカメラがありますから、クソ妖怪の居場所など直ぐに分かりましたよ」

「ダメ妖怪は消えたのではないデス、振動して視認し辛くなっただけデス」


 続けて説明するサーシャの話しに秀輝が首を傾げる。


「振動して見えなくなるのか? 」

「まったく秀輝さんは勉強不足ですよ、飛行機のプロペラと同じです。回ると見えなくなるでしょう、同じようにクソ妖怪は体を振動させて見え辛くしただけです」


 口は悪いが分かり易い喩えを出してララミが教えてくれた。


「成る程な、扇風機の羽と同じって事だな」


 わかったと言うように頷く秀輝から視線を移してララミが呼子に向き直る。


「ゲヘッ、ゲヘヘヘッ、俺の音波隠れを見破るとは貴様ら何者だ」


 ヨロヨロと立ち上がる呼子を見てサーシャが両手を広げてオーバーアクションで口を開く、


「オーゥ、本当にバカですね、私たちはメイロイドだと先程説明したデスよ」

「メイロイド? 何だそれは? 人間では無いのか? 」


 大きな顔を顰める呼子にララミが続ける。


「私たちはロボットです。佐伯宗哉様に仕えるメイロイドです。宗哉様を助けるためサンレイ様に連絡を貰ってやって来ました。人間はダメですが妖怪はぶち殺してもいいとプログラムされていますので覚悟しなさいクソ妖怪」


 ララミとサーシャが構える。


「ロボットだと……ゲヘヘヘヘッ、それで俺の動き封じの妖音波や音波隠れが効かなかったのだな」


 呼子がニヤリと大きな口元を歪めた。

 そこへサーシャが拳を放つ、ジャブの連続を受けて呼子がフラついた。


「サーシャのパンチで倒れないなんてタフですね、バカですけど」


 フラつく呼子の後ろから大きな頭を掴んでララミが放り投げた。


「グゲェ~ 」


 呻きを上げて呼子が転がる。


「また死んだふりデスか? 体温や呼吸など変化してませんデスから私たちには通用しませんデスよ」


 構えを解かないサーシャとララミの前で横たわったまま呼子が笑い出す。


「ゲヘヘヘヘッ、ロボットだな、機械だな、ゲヘヘヘヘッ」


 呼子がバッと跳ねるように立ち上がる。


「ヤッホォォ~~ゥ 」


 同時に大声を出す。妖音波攻撃だ。


「なっ……ビッ、ビピッ、ピーッ! 」


 警告音のような音を出してサーシャが止まる。


「サーシャ? 通信遮断……機能停止しています」


 ララミが驚きの表情を作る。


「サーシャに何をしました? 」

「ゲヘヘッ、俺は電話妖怪だ。電気を操ることも出来る。音波に電気を加えてロボットの回路を壊したのだ。ゲヘヘヘヘッ」


 呼子がまた口を大きく開けた。


「ヤッホォォ~~ゥ 」


 妖音波攻撃からララミが走って逃げる。


「ヤッホホォォ~~ 」


 走るララミを声が追って行く、呼子の後ろから英二が爆発する気を放つ、


「爆突、6寸玉! 」

「ゲヘヘヘッ、当たるか」


 呼子が脇に飛んで避けた。

 向かいの団地に爆突が当たって大きな音を立てて壁を崩していった。

 呼子の向こうでララミがペコッと頭を下げる。


「英二さん、助かりました」

「ララミ、2人で、いや、俺と秀輝と3人でこいつを倒そう」

「了解しました。接近戦はお任せ下さい」


 微笑みながら頷くララミの向かいで英二と秀輝が構える。

 英二は爆発能力で秀輝は近くに落ちていた石を両手に持っている。


「ゲヘヘヘヘッ、倒すだと……嘗めるなよクソ人間どもが」


 怒鳴った呼子の体がブレるようにして消えていく、振動して姿を見え辛くしたのだ。


「くそっ、また消えやがったぜ」

「近くにいるはずだ。気を付けろよ」


 愚痴る秀輝の横で英二が両手に霊力を溜める。


「英二さん、右です。3メートル右の5メートル前にクソ妖怪がいます」

「爆練、3寸玉! 」


 ララミに言われた場所に英二が爆発する気を連続で放つ、


「逃げました。左です。2メートル左の4メートル前に移動しています」

「そこかよ! 」


 秀輝が両手に持っていた石を投げるが何の反応も無い。


「また逃げました。動き回っています」

「ゲヘヘヘッ、ロボットには見えるがお前ら人間には見えまい」


 嘲笑う呼子の声で近くを動いているのが英二たちにも分かるが姿が見えないので対処の仕様がない。


「正面です。3メートル前、音波攻撃です」

「くそっ! 爆練、4寸玉! 」


 攻撃されるのも構わず英二が爆発する気を連続で放つ、


「ゲヘヘッ、当たるかよ」


 英二の右で声がした。


「捕まえましたよ」


 また逃げたと思ったその時、ララミが見えない呼子を投げ飛ばす。


「ゲヘェェ~~ 」


 地面に転がった呼子が姿を現わす。


「この野郎! 爆突、6寸玉! 」


 倒れた呼子に英二が止めを刺そうと爆発する気を放った。


「ヤッホッホホォォ~~ゥ 」


 呼子が倒れたまま今まで聞いたことのない大きな声を出した。


「うわぁっ! 」


 英二と秀輝が衝撃で転がる。


「ビッ! ビガッ、ビピッ、ピーーッ 」


 近くにいたララミが警告音のような音を出してその場に倒れた。機能停止だ。


「痛てて……大丈夫か英二」

「ああ、でもララミが…… 」


 起き上がった英二が倒れたララミを見つめる。


「おいアレを見てみろ」


 秀輝が指差す先、ララミの4メートル程後ろに呼子が立っていた。


「何だアレは……ララミがやったのか? 」

「違うみたいだぜ、血も出てないし、笑ってやがるぜ」


 驚く英二の横で秀輝が顔を顰めた。


「ゲヘヘッ、ゲヘヘヘヘッ、本気で怒ったのは久し振りだ」


 呼子の口が裂けている。

 大きな口を開けると言っても今までは人間と同じように下顎が開くだけだった。

 それが今は頭が大きく後ろに反っている。

 ケチャップやマヨネーズの蓋をパカッと開けたように呼子の頭が上顎からパカッと割れて後ろに反っていた。


「ゲヘヘヘヘッ、俺を本気にさせたな、今までは口が向いた方だけの攻撃だったがこの姿なら後ろ以外の周り全てを攻撃できる。ロボットも死んだ。貴様らに勝ちは無い、ゲヘヘヘヘッ 」


 どうやって言葉を発しているのかパカッと蓋を開けたような頭のままで呼子が奇妙な声を上げて大笑いだ。


「周り全てに攻撃だと……じゃあ何で俺たちは無事だったんだ」


 焦りを顔に浮かべる秀輝の隣で英二が険しい顔で口を開く、


「たぶん、たぶん俺の爆発で音波攻撃を相殺したんだ。そうじゃなかったら俺たちじゃなくてララミを狙った攻撃だ」


 呼子が後ろに反った頭の大きな目をニヤリと笑わせる。


「ゲヘヘッ、両方だ。狙いはロボットだがお前たちを倒すことも出来たはずだ。俺の音波を防ぐほどの霊気だ。喰らえば必ず大妖怪となれる。ゲヘヘヘヘッ」

「簡単に食わせて堪るかよ! 」


 秀輝が近くに転がっていた大きな石を両手を使って投げ付ける。


「ヤッホォ~ゥ 」


 呼子が音波攻撃を放つ、英二が咄嗟に爆発する気を秀輝の前で破裂させる。


「4寸玉! 」


 秀輝が投げた大きな石が粉砕して破片が英二と秀輝に当たって手足や頬に傷を付ける。


「くそっ、石くらいじゃダメだぜ」

「でも音波攻撃は防げたよ」


 お互いを見てニッと笑い合う英二と秀輝、その手足や頬から血が流れている。石の破片で切ったのだ。


「ゲヘヘッ、いつまで防げる? 俺が姿を消しても防ぐことが出来るのか? 」


 呼子が後ろに大きく反った頭でジロッと英二を睨み付けた。


「そっ、それは…… 」


 怯む英二を見て呼子が続ける。


「ゲヘヘヘッ、おとなしく俺に食われろ英二、そうすれば隣の秀輝も今まで捕まえた人間に山犬も全て助けてやる。全員放してやる。俺は棲んでいる山を守りたいだけだ。山に近付く人間どもは襲うが他の人間には何もしない約束する。その為に力がいる。英二を喰らって大妖怪になるのだ。だからおとなしく喰われろ」


 思い詰めたような顔をして英二が口を開く、


「本当だな、捕まえた人たちを全員放してくれるんだな、サンレイやガルルンも放してくれるんだな」


 呼子が大きな目をニヤッと細めた。


「 ……ああ、約束する。おとなしく俺に喰われろ」

「わかっ…… 」


 力無くこたえる英二の前に秀輝が庇うように立った。


「ふざけんな! こんな奴の話なんて信じるなよ、どうせ捕まえた人間も全員食べる気なんだぜ」

「でも秀輝…… 」

「でもじゃねぇ! ここまでやった俺を生かすと思うか? サンレイちゃんやガルちゃんを放すと思うか? お前を食って大妖怪になったとしてサンレイちゃんとガルちゃんの2人を相手に戦うんだぜ、今捕まえてる2人を放して戦うような事すると思うかよ」


 諦め口調の英二に振り向かずに秀輝が怒鳴りつけた。

 仰け反るように口を開いたまま呼子が大きな声で笑い出す。


「ギヘヘヘヘッ、よくわかったな、全員山へ連れて帰って1人ずつ喰らってやる。大妖怪になれば近くの町を襲って人間など全部喰らってやるわ、ゲヘヘヘヘッ」


 諦めていた英二の目に怒りが灯る。


「約束はどうした? 俺を食えば他は助けるって約束だろが! 」

「約束? クソ人間などと約束などするか、人間など俺が滅ぼしてやる。ゲヘヘヘヘッ」


 睨む英二を見てバカにするように呼子が笑った。


「滅ぼすだと……お前なんかの好きにさせるかよ」


 英二の中に沸々と怒りが湧いてくる。


「どけ秀輝! 」


 秀輝を横にどかせると英二が右手を呼子に向ける。


「爆突、8寸玉! 」

「ヤァッホッホォォ~~ゥ 」


 英二の爆発する大きな気を呼子が大きな妖音波で防いだ。

 隙を見て秀輝が英二の手を取って逃げ出す。


「一旦引くぜ」


 団地の裏まで2人が走る。


「おとなしく食われれば痛い思いをしなくていいものを……仕方ない、手足をもぎ取って生きたまま喰らってやろう」


 呼子がゆっくりと2人を追った。

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