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第2話

 翌朝、起きるとサンレイの顔が真横にあった。

 寝惚けていた英二の目が一瞬で覚める。


「昨日はよかったわよ、あなた…… 」


 頬を染めたサンレイの言葉に英二の顔が引き攣っていく、


「誰があなただ!! 何がよかったんだ。人聞きの悪い事言うな」

「酷い、あんなに愛し合ったのに……おらとは遊びだったんだな、初めてで何も知らないおらを弄んだんだぞ」

「何もしてないだろが! お前の寝相悪くて俺が何度も起こされただけだろが」

「寝てるおらを何度も……鬼畜、英二は鬼畜だったんだぞ」


 サンレイが泣き真似をする。


「アホかーっ、鬼畜はお前だろが! ベッドから蹴り落とされそうになるわ布団は全部取られるわ、何度起きたと思ってんだ」


 ガバッと上半身を起こして英二が怒鳴る。


「にへへへへっ、冗談だぞ、でも英二と一緒だと温かくてよく眠れたぞ」


 ニッコリ笑顔で言うサンレイを見て英二は何も言えなくなった。

 春とはいえまだ五月だ寒い夜もある、昨日は少し寒かったがサンレイと一緒に寝ていると確かに温かかった。


「少し早いけど起きるか」

「んじゃ、おらも起きるぞ」


 上半身を起こしたサンレイを英二がベッドに押し戻す。


「ここでおとなしくしてろよ、朝御飯にパンでも持ってきてやるからな、それと俺の居ない時はパソコンの中に居てくれよ、頼んだよ」


 寝間着代わりに着ているジャージ姿で英二が部屋を出て行った。

 親にばれないように昨日は部屋から出さないようにして誤魔化したがいつまでも通用するはずが無くどう説明しようか考えていて寝不足だ。


「なんて説明すればいいんだ…… 」


 顔を洗いながら呟く、考えながら歯を磨き終えると洗面所から出てキッチンへと向かう、短い廊下で英二がビクッとして固まった。


「そうなのか? 清ちゃんは木登りが旨かったからのう」

「そうそう、それで木に登ってよくオヤジに怒られてたよ」


 朝食をとりながらサンレイと父がニコニコ笑顔で会話をしていた。

 清とは英二の父親の名前だ。高野清たかのきよしである。


「遅いわよ遅刻しないようにね、早く御飯食べなさい」


 呆然と見ている英二に母親が声をかける。

 母もサンレイに優しい笑みを向けていた。

 すっかり家族の一員という様子だ。


「なっなんで? 父さんも母さんもサンレイの事知ってるのか? 」


 その場に固まったまま英二が震える声で聞いた。


「うん知らなかったよ、でもね父さんの昔の事を――子供だった時の祖父ちゃん家での事を全部知っているんだよ、サンレイちゃんが裏山にいた神様だって信じるくらいにね」

「初めは吃驚したわよ、壁抜けしたり消えたりできるんだから、幽霊かと思ったわよ、でもサンレイちゃん可愛いし神様だって言うし、あんたが起こして行く所が無いって言うから家で一緒に住むのは構わないわよ」


 ニコニコ笑顔のまま父と母が続けてこたえた。


「おらがこの家の守り神になってやんぞ、これでもそれなりに力持ってんだぞ」


 笑顔のサンレイがペッタンコの胸を張る。


「それはありがたい、この家も安泰だな」

「可愛い娘ができたみたいよ、サンレイちゃんずっと住んでていいわよ」


 サンレイのことが余程気に入ったのか両親が優しい。

 サンレイがますます調子に乗って口を開く、


「大船に乗った気でいいぞ、英二も困った事があればいつでもおらに言えよ嫌いなヤツとか呪いかけてやんぞ、おらは祟るのは得意だからな、英二の邪魔なヤツ全部祟ってやるぞ」

「いやいいです。マジで勘弁してください、俺の友達に祟るのは止めてください」


 青い顔の英二の向かいで父が楽しそうに笑う。


「はっはっは、じゃあ父さん部長でも祟ってもらうかな、なんたってサンレイちゃんの祟りは実績があるからな、英二も知ってるだろ道路工事の祟り、あれサンレイちゃんの力なんだってな、敵にすれば怖いけど味方だと頼もしいよな」


 サンレイがテーブルの上に身を乗り出す。


「まかせろ、清ちゃんの頼みなら部長だろうと社長だろうと呪い殺してやるぞ」

「わあぁーっ、冗談だからね、絶対呪いなんてしちゃダメだからね」


 ニヤりと悪魔のような笑みを見せるサンレイを大声で止める。

 こいつ本当は祟り神なんじゃないのか? 英二が心の中で呟いた。



 談笑する両親とサンレイを他所に朝食をかっ込むように食べると英二は立ち上がって玄関へと行く、後ろでタタタッと可愛い足音が聞こえた。


「行ってきまーす」

「行ってくるぞ」


 元気よく玄関を出た英二が直ぐに足を止める。


「どこへ行くつもりだ? 」

「朝の散歩だぞ」


 英二が振り返るとすぐ後ろをニコニコ笑顔のサンレイがついて来ていた。


「散歩ならいいけど、その手に持ってる鞄は何だ」

「弁当だぞ、ジュースはこれで買いなさいってお母様が500円くれたぞ」


 満面の笑みを浮かべたサンレイが着物の胸元から小銭入れを大事そうに取り出した。


 母に貰ったのだろう見た事のある蛙の絵が付いた小銭入れの中に五百円玉が入っていた。

 鞄も見たことがある。

 何かの景品で貰った猫の絵が付いてある小さな鞄だ。

 その小さな鞄の3分の1ほどが膨れていた。

 丁度小さい弁当箱が入っているようである。


「散歩に行くのになんで弁当がいるんだ」

「散歩の途中で遭難すると大変だろ、弁当があればとりあえず死ななくてすむんだぞ」


 険しい顔の英二にとぼけた顔でサンレイがこたえた。


「どこへ散歩に行くつもりだ。どこで遭難するんだ。いやわかった散歩だな、それはわかった。じゃあ俺についてくるなよ、俺の学校へは来るなよ、いいな」


 これ以上話しても無駄だときつい口調で言った。


「なんで行っちゃダメなんだ。英二がちゃんと勉強してるか見に行くんだぞ」

「見に来なくていいから、学校は勉強するために行くんだからな遊びじゃないからな」


 サンレイが口を尖らせる。


「だってだって、お母様がちゃんと勉強してるか見張ってろって…… 」

「ウソつけ、母さんがそんな事言うわけないだろ、無理いって弁当まで作ってもらったんだろうが、いいか絶対についてくんなよ、適当に散歩して家に帰っておとなしく弁当食べてろ、帰ったら遊んでやるからおとなしく待ってろ、いいな」


 サンレイが英二の腕にしがみつく、


「うぅ~、おらも学校で勉強したいんだぞ」

「ダメだからな、だいたい高校生じゃないだろ、どう見ても小学生だろが、母さんに遊んでもらえ、わかったな」


 キツく言いながら英二がサンレイを引き離す。


「神様を留守番にしたら罰が当たるぞ」

「罰なんか当てたら遊んでやらないからな、帰ったら遊んでやるからおとなしく待ってろ」


 目を吊り上げて怖い顔で怒る英二をサンレイが家の前で見送る。


 歩きながら時々後ろを振り向いて確認していたがサンレイが諦めたと思ったのかそのまま学校へと向かった。


「今日1日見るだけだったけど英二がそうならこっちも考えがあるぞ」


 ニヤッと企むような悪い笑みをしてサンレイが呟いた。



 辺りに田畑や森などが少し残る田舎の町、和泉町に高野英二は暮らしていた。

 家から歩いて20分ほどの距離にある和泉高校へ通っている。

 英二は短いボサボサ頭に真面目そうな顔つきで体は細めでひょろっとして頼りない、少しオタクっぽいどこにでもいる普通の少年といったタイプだ。


 学校に着いて教室に入った英二が辺りをキョロキョロ見回す。

 サンレイがついて来ていないか警戒していた。


 和泉高校は普通の男女共学の高校だ。

 教室も普通だ。ドアが前後にあり前に黒板と教卓がある。

 後ろには生徒の小さなロッカーが並び窓側の角に掃除道具入れの大きなロッカーが1つある。


 机の数は縦横6席ずつの36席並んでいて1クラスの生徒数は33人から34人なので各クラス2~3席余っている。

 英二のクラスは33人なので3つ机が余っていた。

 席順は運動場が見える外側の席から縦に女子の列と男子の列が交互に並ぶ、英二の席は外側の窓際から2列目の前から4番目の席だ。


 不自然にキョロキョロ見回す英二に親友の伊東秀輝が声をかけてきた。


「どうした? 忘れ物か? 」

「いや別に、ちょっとな…… 」


 口ごもる英二を見て秀輝が話題を変える。


「98動いたか? エミュじゃなくて実機でゲームするって言ってただろ」

「98!? ああ、あれはダメだ」

「やっぱり壊れてたか、20年以上もほったらかしだったら当然だよな」

「うん、そうなんだ……壊れてたよ」


 英二が引きつったような苦笑いだ。


 伊東秀輝いとうひできはガッシリとした大柄でスポーツ刈の頭をした結構なイケメンである。

 見た目通りスポーツ万能だが勉強は今一つだ。

 幼馴染でもあり悪友でもある。英二とはいつもつるんでいる親友だ。

 いくら親友でもパソコンの神様が出てきたなんて言っても信じてもらえない、おかしくなったと思われるだけなので誤魔化したのだ。


 可愛い女子が後ろから英二の頭をペシッと叩く、


「おはよーっ、なんだ朝からエロい話でもしてるのか」


 2人に声をかけた女子は久地木小乃子くちきこのこだ。

 耳を出したボーイッシュな髪をして猫のようなクルクル動く目をした活発な可愛い娘だ。

 英二と秀輝とは小学校以来の友人である。


「英二が古いエロゲーできなくて落ち込んでるんだ」

「違うからな、パソコンの神……パソコンが動かなくて残念だって話だ」


 ニヤッと口元を歪める秀輝の横で本当の事を言いそうになった英二が慌てて誤魔化す。

 慌てる英二を見て小乃子が意地悪顔になる。


「やっぱエロい話だ。パソコンでもエロいゲームしかしないんだろ」

「秀輝と一緒にするな、俺はRPGやシミュレーションゲームがメインだからな、そりゃエロゲーもするけどさ…… 」


 小学校からの友人である小乃子は何かと絡んでくる。

 意地悪で暴力的な女というのが小乃子に対する英二の認識だ。


「おはよう、朝から楽しそうね」


 英二の隣の席に鞄を掛けながら女子が挨拶だ。


「委員長おはよう」

「オッス」


 ペコリと頭を下げる英二の隣りで秀輝が片手を上げていつもの挨拶だ。


 相手は学級委員長の芽次間菜子めじまなこだ。

 肩の上までのストレートの綺麗な黒髪をした如何にも真面目そうなタイプである。


「そうそう、今日転入生が来るらしいわよ」


 委員長が楽しそうに話す。

 真面目だが噂話は大好きである。


「転入生? 聞いてないぜ急だな」

「まあいろいろ事情があるんだろ、それで男? 女? 」

「さあ? 私もさっき廊下であった先生に聞いただけだから、先生急いでたみたいだから詳しく聞いてないのよ」


 興味深げな2人の前で委員長が首をかしげる。


「可愛い子ならいいんだけどな」

「そうだな、男ならおとなしいのがいいな煩いのは御免だ」

「すぐに分かるわよ、男子なら苛められないように頼んだわよ伊東」


 委員長の菜子が秀輝の肩をポンッと叩いた。


 大柄でスポーツ万能の伊東秀輝は喧嘩も強くクラスでは力がある。

 5月に転入生である。

 何か事情があると思ったのだ。

 転入生が女子なら委員長である自分が守るが男子なら秀輝に頼もうと考えてのことだ。


 朝のチャイムが鳴って暫くして先生が入ってきた。


「みんな静かに~~、急な話しですが転入生が入ってきましたよぉ~~ 」


 担任の小岩井恭子こいわいきょうこ先生がいつもの軽い口調だ。

 生徒たちから慕われているおおらかと言うかボケが入っている先生である。


「今日から一緒に勉強するサンレイちゃんです。では自己紹介……あれ? 」


 小岩井先生がゆっくりと廊下に出て行く、


「サンレイちゃん? サンレイちゃ~~ん、何処行っちゃったんだろ? 」


 首を傾げながら教室に入ってくると英二に振り向いた。


「高野くんサンレイちゃん知らない? 」

「サンレイって…… 」


 英二の顔がみるみる青く変わっていく、

 その時、黒板の上にある校内放送用のスピーカーが雑音混じりに鳴り出した。


「あ~、あ~、これでいいはずだろ? 聞こえてるんかな? 」


 幼女のような声にクラスの全員が注目する。


「にひひひひっ、今日からこの学校はおらが貰った。おらが学校の支配者だぞ」


 独特の笑い声に幼児のような口調、自身を『おら』と呼ぶ、間違いないサンレイだ。


「なん? なにが…… 」


 青い顔のまま英二がスピーカーを見つめる。


「おらが支配者になったからには時間を有効に使うぞ、時間割を変更するんだぞ」


 生徒たちが何事かと互いの顔を見合わせる。


「小岩井先生、なんですかアレ? 」

「さあ、先生も聞いてないですよ、なんでしょう? 取り敢えず聞いてみましょうか」


 質問してきた男子にこたえると小岩井先生は黒板横に置いてある椅子に座った。


 校内放送用のスピーカーからサンレイの得意気な話しが続く、


「新しい時間割を発表すんぞ、1時間目は二度寝、2時間目は早弁、3時間目はおやつ、4時間目は学食、5時間目は昼寝、そしてお待ちかねの6時間目はHな授業だぞ」

「あのバカ!! 」


 気を取り直したのか英二が立ち上がった。


「すみません先生、直ぐに連れてきますから」


 言うが早いか走って教室を出て行く、


「まったく、何がHな授業だ。あのバカ…… 」


 廊下を走っている間にもサンレイの脳天気な放送が聞こえてくる。


「学食を食べ放題にすんぞ、あれだぞ、バイ……バイキン……バイキンマンだぞ、好きな料理を好きなだけ取って食えるんだぞ」

「バイキンマンじゃないバイキングだ! 」


 英二は突っ込みながら放送室へと向かった。


「そんでアイスクリームをいつでも食べられるように冷蔵庫を教室に…… 」


 バンッとドアを開ける大きな音が聞こえて続けて英二の怒鳴り声が校内に響く、


「なにやってんだお前は!! 」

「おおぅ英二か、やっほ~来たぞ~ 」


 怒鳴り声とは対照にサンレイが脳天気な声と共に手を振ってきた。


「来たぞじゃない、何でここに居る」

「にひひひひっ、新しい支配者が来たことを皆に知らせるためだぞ」

「誰が支配者だ! 」

「英二本気で怒ってるぞ」


 怒鳴る英二を見てサンレイが逃げ出そうと立ち上がる。


「何処へ行くつもりだ」


 壁に手をドンッと当ててサンレイの行く手を遮った。


「おおぅ、カベにドンってしたぞ」


 英二の向かい、壁を背にしてサンレイが嬉しそうに目をキラキラさせる。


「ドンってするヤツ知ってんぞ、カビゴンっていうヤツだぞ」

「カビゴンは居眠りポ○モンだ」

「違ったか……思い出したぞカネゴンだぞ」

「それはウ○トラ怪獣」

「じゃあ、サリドン」

「頭痛薬だ」

「じゃあタンスにゴンゴン…… 」

「違う! カベドンだろ」


 ふざけるサンレイの前で英二は怖い顔のままだ。


「そうともいう」

「そうとしか言わないからな」

「おらにカベドンするなんて益々惚れ直したぞ、このまま放送して学校公認のカップルになるんだぞ」

「なるか! スイッチ切れ! 」


 一喝すると英二がマイクを取った。


「先生方御免なさい、みんなもお騒がせして済みません、新しいバカが来たと思って許してください、二度とバカさせないので大目に見てやってください」


 スイッチを切って放送を止めるとサンレイを連れて放送室を出る。


「このまま帰らせても俺が怒られそうだし…… 」

「そだぞ、転入手続きは済んでるからな、おらが居なくなったら騒ぎになるぞ」

「取り敢えず教室に戻るぞ」


 逃げないようにサンレイの腕を引っ張りながら教室へと向かう。


「支配者の演説を止めるなんて英二じゃなきゃ呪い殺してるぞ」

「誰が支配者だ! みんなに何て説明したらいいんだ」


 頭を抱える英二の肩をサンレイがポンポン叩く、


「心配無いぞ、邪魔者はおらが全部消してやるからな」

「誰のせいで悩んでるのか分かってるか? 邪魔者はお前だ。サンレイが消えてくれ」

「にへへへへっ、英二は冗談が上手いな、おらが邪魔なわけないだろ、おらは英二の守り神なんだからな」


 一切悪いと思っていないサンレイの脳天気な顔を見て怒りも冷めていく、


「何しに来たんだ? 」

「勉強に決まってんぞ、学校は勉強するところだからな」

「何が勉強だ。学校を支配するって言ってただろが! 」


 怒鳴る英二の横でサンレイが立ち止まって考えるように腕を組む。


「やっぱり番長を倒さないとダメなんだな、番長を倒せば学校をものに出来るんだぞ」

「いつの時代だ。今は番長なんて居ないからな」

「マジか! じゃあ誰を倒せば学校の支配者になれるんだ……やっぱ校長先生か」


 サンレイの正面に回ると両手でガシッと肩を掴んだ。


「校長先生に何かしたら本気で怒るからな、大体学校を支配して何がしたいんだ? 」


 英二の目を見つめてサンレイがニヤッと企むように笑う。


「学食食べ放題と学習改革だぞ、より実践的な勉強方法に変えるんだぞ」

「なにが実践的だ。サンレイの言ってた時間割は食うか寝るかの2つしかなかっただろ、いつ勉強するんだ」

「ちゃんと勉強すんぞ、6時間目のH・エッチルームの授業で男と女の勉強を……」

「H・ホームルームでそんな事するか! 」

「何でだ? 週1回男女入り乱れての乱交パーティーがあるんじゃないのか? だってH・Rってエッチな部屋って事だろ? 教室がピンクに染まるHな部屋になるんだろ」

「エッチな部屋じゃない、H・Rはホームルームだ」

「なんだHな授業はしないのか」


 本気でがっかりするサンレイを見て英二は怒る気力も湧いてこない。

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