甘味処で癒され中
リコ視点。
あー、癒されるー。
先に甘味処に着いたあたしは、あまーい白玉団子を食べてます。好物なんだよね。やっぱり疲れたときには甘いものが正義だ!
もくもくとお団子を食べてると、シオリが来た。
「リコちゃん、会長さんから逃げたの?」
「うん。……相談って言うか、話したい事ってその事で……」
「なにがあったのかしら?」
「うん……」
説明したよ。階段から落ちて会長とーーぶつかって……。うー、ここはあんまし口にしたくなかったー。で、そのまま逃げたっと。
「……そのとき、素顔見られちゃったのね」
「おう……」
はあ、っとシオリがため息をついた。
「さらにそのせいで気がそれちゃって、授業でのミス、と」
「うん」
うー、やっぱし元凶はあのバナナかー!……階段から落ちさえしなけりゃ……。
「とりあえず、はい」
「あ、これ」
せっかく買いにいったあげくに無くしたとおもったシャーペンの芯だ。
「会長さんが拾っておいてくれたみたい。さっきそれを届けにきてくれたのよ」
「……それだけ?」
あたしの被害妄想か?……だったらその方がいいけど……。
「それで、一目惚れしちゃったって」
「……………………はい⁉」
え、え、え、えーーー!
なぜ、なぜそうなる⁉ あたしにどーしろって⁉
アワアワしているあたしを、どうどうとシオリが押さえる。
「まあ、今日のところは、寮に帰ってゆっくりしたら? 幸い明日はお休みだから、ゆっくりと考えてみてもいいでしょうから」
「そ、そうだね!」
今の状態じゃなんにも考えられん。ここは一晩おいとくべきだな!
恋愛したことないのでパニック中。