VIII
出会いこそ別れの始まり
何時か離れる日を望んで
毎日を過ごしている
距離をどんどんつめてって
時が来たら躊躇いもせずに
繋がり全て断ち切ってしまおう
はじめからそう
近付くふりして線引いた
触れるふりして突き放した
全て知っているようにして
1つ1つ忘れていった
出会いこそ別れの始まり
君への思いは別れの為に
ただただ綺麗にあるために
何も残さず消えれるように
*
寂しくて死んでしまいそう
そんなことって本当にあるんだなぁって
誰も居ない部屋で
一人で過ごすたった少しの時間が
永遠のように感じるなんて
風の音 車の音 隣の話し声
僕の鼓動 廊下の足音 この一呼吸
全ての音に反応しては
独り、を実感してしまう
今までの当たり前が耐えられない
日常は崩れ始めてる
こんなにも君に壊されてる
感情だけで死んでしまえるなんてどうかしてる
寂しさなんかに殺される
2人の時間はこんなにも儚い
*
僕の予告を聞いて下さい
真夜中に君を盗みに行きます
あなた誰?
今は答えられません
時が来るまでの宿題にしておきましょう
多分そのうち分かります
とりあえず言っておきます
戸締りしたって意味はありません
誰にも気付かれずに忍び込んで
君の存在ごと攫っていこうと思います
盗まれるからには準備をお忘れなく
宝石のように煌びやかに
頭から爪先まで着飾って
この世の何よりも美しく
僕が現れるのを待っていてください
歓迎してくれますか
それなら厳重な警備も就けて
こういうのは難しいほうが楽しい
そう言ったのを覚えていますか
ではお楽しみ下さい
さあ 僕が誰だか分かりましたか?
*




