表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

言語生成AIの利用で人間はバカになるという主張は、果たして正解なのか?

作者: エンゲブラ

結論からいえば、言語生成AIの登場以前と以後とでは、人間に求められる「賢さの質」が、大きく変わったと筆者は考える。


かつては、イチから構築しなければならなかった様々な思考も、いきなり大胆なショートカットが可能なフェーズへと突入した。「思考のための具材の調達」。これをAIが肩代わりしてくれるようになったためである。―― 物事を考えるための前提条件。これらの「収集に割く時間」は、非常に徒労でもあった。


インターネットの登場も、当時は画期的であった。

それまでは「参考文献」などを読み漁り、必要な情報をピックアップするのに、膨大な時間を必要とした。しかし、インターネットの登場により、家にいたまま、ピンポイントで検索がかけられるようになる。それはもう天変地異な事件であった。


だが、そのうち、この検索作業すらもが人類は億劫となる。今度は検索作業すら外注することを熱望し始めた。そこで言語生成AIが登場する。


言語生成AIは、知りたい情報を網羅的に検索し、フィルタリングをかけながら、瞬時に提示する。我々は、いよいよ下働きから解放され、「全てが切りそろえられた材料」を調理するだけの上級コックへとクラスチェンジを遂げた。


ここにひとつ問題点があるとすれば、並べられた具材のひとつひとつの性質への「理解度」である。


本を読み、情報を収集する。

本を読んだ人間がまとめた情報のようなものをネットで収集する。

ネットから収集した情報をAIが吟味し、下ごしらえし、並べる。


「下働き」からの経験のない者は、これらの過程で「失われるもの」の正体を知らない。


AIの利用方法も、さまざまだ。

筆者は主に、具材の準備までをオーダーするわけだが、中には、思考そのものまで委ねる人々がいる。ひょっとするとこういった人たちが、すでに多数派なのかもしれない。しかし、いきなりそこに投げるのは、非常に危険な行為でもある


「基礎知識」という前提条件のない状態で、触れる「完成品のようなもの」が、実際には何も完成していないということに気づかない。それは、あくまでも一視点から組み立てただけの「答えのようなもの」に過ぎないということにも、もちろん気づけない。


言語生成AIは、ほんとうに「使い方次第」のツールである。

元々、思考力の基礎が、ある程度、備わっている人間の思考は加速する、しかし、そうでない者たちの思考は麻痺する。


今の自分では思いつかない、答えのようなものを即物的に求め、思考そのものの外注を始める。外注された思考は、自らの血肉とはならない。しかし、血や肉がなくても、その場限りにおいては、人間っぽく振舞えてしまうのだから厄介だ。


AIは、どんどんと人間に近づき、

自ら思考しない者たちは、どんどんとAIに近づき始める。


いや、すでにその人間性の境界は入れ替わりつつあるのかもしれない。AI未満の人間性の人間が、すでにインターネット上には多数存在して見える。―― ひょっとするとそれらの言説も、すでにAIが書いているのかもしれないが。


AIは、使用方法によって、利用者の知性を二極化させていく。

賢き人間は、よりソリッドに。

そうでない人間は、よりロボットにしていくツールともいえる。



AIネイティブ世代にとっては、切り分けれた野菜が、野菜そのものと捉える時代にまで、すでに来ているとも言える。


種を撒き、収穫し、選別され、流通し、切り分けられる。

この過程そのものが、心の中で不在となったこどもたちが、次の世代の人類の主軸となる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
個人的には二極化というよりグラデーションになるかと思っています。 商業・ビジネスの観点から二極化するのは同意です。 賢さの質が変わった点については完全に同意で、誰しもが使っている前提でのビジネスに変わ…
お邪魔します。 拝読して、昔の話を思い出しました。 嘘か真か、 スーパーの鮮魚売り場で、「切り身」を見た子供は、 海では切り身が泳いでいる。 と、本気で考えていた。のだとか。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ