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中指 立てたら  作者: 福島崇史
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ノロケ

結局、俺と栗手の件は近日中の再戦という事で話は収まった。

まぁ…なんやモヤモヤする物は残るけども、そん時こそはキッチリ白黒つけたろぅと思てる。


でもな、悪い話ばかりや無いねんで!

え?聞きたい?

ん~…どうしよっかなぁ♪

……………

……………

勿体つけんと(はよ)言えってか?

しゃあないなぁ…

なら聞かせるけど…

今回だけやでぇ♪(←言いたくてしょうがない)


俺…

実は…

何とっ!

…………

…………

ん~…やっぱなぁ~…言わんとこかなぁ♪

グフフ…だってぇ~…恥ずかしいしなぁ♪


あ、すんません…冗談ですっ!

言う!言うから!

行かんといてっ!!

お願いやから聞いて下さいっ!!(←切なる懇願)


え~っとですね…俺…

なんとっ!

そそぐちゃんの!!

LINE IDをGETしちゃいましたあぁ~~♪

はい拍手ぅ~♪

パチパチパチパチパ…チ………パ………チ

って何やねんっ!そのテンションの低さはっ!?せっかく気分よ~盛り上がってるんやから、一緒に拍手くらいしたれやっ!


あ…キツく言ってすんません(←汗)

だから行かんといてぇ~(←半べそ)

最後まで…そうなった経緯まで聞いとくれやすぅ~~(←切なる懇願partⅡ)


いやね♪(←もう機嫌直った)

あの騒動の後ね♪

バーサクを解除したそそぐちゃんがね♪

俺の所にやって来てね♪♪


「お疲れっ!まぁ結果には納得してへんかも知れんけど…アンタも頑張ったやんっ♪」


なんて事を言いながら、とびきりの笑顔なんて見せてくれた訳ですよっ!ええ♪

笑うと口元から覗く八重歯がたまらなく可愛い訳ですよっ!!ええ♪ええ♪

でもね、ここで尻尾振るのもなんや格好悪い気がしてやねぇ…


「あぁ…ありがとうな。それより…俺はええからさ、今はアイツに…栗手に付いててやりなよ」


なぁんてクールなふりをしちゃったのよねぇ…

そしたら彼女…


「はぁ?なんで私がアイツに付き添わなアカンねんな?意味わからんし…それにあんだけ元気に煽り文句吐けるんやから全く心配要らんやろ。

それより……アンタおもろいなぁ♪

私、アンタって子とプロレスって物に少し興味がわいて来たわ!」


なんて事を言ってくれたんスよっ!

でもそんな事を言われ慣れてない俺は…


「え…?」


と、立ち尽くしたままで固まってしもぅた。


「いや、だって格闘技の試合…あ、今回はスパーって名目やったね…まぁどっちゃでもええけど、真剣勝負の中でジャイアントスイング出すなんて思わへんやん?私、プロレスは詳しく無いけど、アンタのお陰でこれからは見てみようかと思ったもん!」


グッ!(←心の中でガッツポーズする音)


「で、アンタ…プロレスラー目指してるくらいやねんから、当然プロレスの事は詳しいんやろ?」


「ああ勿論やっ!戦後のプロレス創成期から今に到るまで、国内外問わずあらゆる事を網羅しとるわいなっ!!」


「雑誌やらDVDなんかも持っとるん?」


「腐る程あるっ!」(←ドヤ顔)


「ラッキー♪これから私もプロレスの事を色々知りたいからさ…良かったら友達になってぇな!?」


「え?今…なんと?」


「友達なりたいって言うたんやけど…まさか嫌やっちゅうんちゃうやろなっ!?」


危うく又、狂戦士(バーサーカー)のスイッチが入りそうな彼女に…


「んな訳無いやんっ!こっちからお願いしたいくらいやわっ!!」


と、素直な俺が顔を出しちゃった…ハハハ


「ならよし♪じゃあ…とりあえず私のLINE ID渡しとくからさ、登録して後でLINEしてよね」


そう言うと彼女は、IDが走り書きされた小さな紙切れを手渡して小走りで去って行った…

ク~ッ…やっぱ可愛いっ!!

なんぼ口が悪かろうが、なんぼ凶暴やろうが、やっぱ俺には天使か女神やでぇ♪

と、そんな訳で…

彼女の連絡先を知った訳で…

これからLINEを入れてみようかと思う訳で…


「おい…勇よ…」


「………」


「勇ってっ!!」


「なんやねん柔っ!

ええとこやねんから邪魔すんなやっ!!

ったく野暮な奴っちゃなぁ…」


「勇…ブツクサ言うとらんとよ~く聞け…

てか、よ~く考えろ…

ちゅうか、よ~く思い出せっ!!」


「だから何をやねんなっ!?」


「前回のラストで俺は何を語ってた?」


「へ?」


「前回、お前の代わりに語り部をやった俺は何を言ってたんやって訊いてんねんっ!!」


「え~っと…確か……あっ!!」


「何が〝あっ!!〟じゃバカチンッ!!

俺がある決意を固めた事…それが今回お前の口から語られるって予告したんですけどっ!?

それを単なるノロケ話で1話丸々使いやがってぇ…

これじゃ予告しちゃった俺の立場が無いんですけどっ!?」


「いや…しかし…」


「何が〝いや…しかし…〟だっ!アホッ!もう充分にノロケたやろがっ!?」


「そこを何とか…」


「〝アホ猿〟と〝口悪バーサーカー女〟の色恋事なんざぁ需要あらへんねんっ!!」


「いやぁ…〝なろう〟では異世界とかチートとかハーレムとかが人気って聞いたんやけど、そんな要素がこの話には一切あらへんやん?せやからせめて恋愛要素くらいは…っていう作者の苦肉の策ではないか…と」


「そんなん俺等が気にせんでええねんっ!あんな浅知恵クソ野郎の作者なんかほっといて…さあっ!今からでも遅くないっ!!話すのだ俺の決意をっ!!さあっ!さあっ!!」


「わかったわいなぁ…ったく不粋な奴やのぅ…

じゃあ…柔が固めたある決意の事やねんけども…」


「けども?」


「続きは次回に…」


「いや、やっぱ次回なんかぁ~いっ!」


「次回が不服なんやったら…続きはWebで?」


「Webも何も…そもそもこの話自体が〝クソ底辺ネット小説なのだが?」


「シーッ!柔、それ以上言うな…浅知恵クソ野郎の作者が傷ついて連載を休止でもしてみろ?お前の決意とやらが語られるのが更に延びてまうやんけ…それでもええんか?」


「ングッ…そ、それは困る…な。

ええ~い!やむを得んっ!!なら改めて次回予告やっ!次回、クソ底辺ネット小説 中指 立てたら 〝柔の決意〟…次回も恋にドロップドロップしてサービスサービスゥ~♪」


「柔…今、色々ヤバい事言うたけど…お前1人で怒られろよな…」




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