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第4444話 苦離素魔数ってなあに?

***


先に訂正しておくが前回のヒャッハーの前の黒丸は「壊」であってそれ以外の何物でもないので、あしからず。


なお、第2話から第4443話は諸事情により割愛させて頂く。


それでは本編「苦離素魔数ってなあに?」をどうぞ。


***


西暦30XX年


世界は既に核戦争から数十年が過ぎていた。


それはあまりにも唐突過ぎるので少し経緯を話そう。


事の始まりは極東の地、日本。


ある大学の学生が、学生団体「Bottiesボッチズ」を結成したところから始まる。


彼らはクリスマスに一人ぼっちでいる若い大学生に声をかけては、「寒いでしょう、体ではなく心が、ね。君もボッチズに入らないかい? ボッチが集まる、心温まる団体だ。大丈夫だよ。ここなら君にだって居場所はあるんだ」などと言葉巧みに構成員を増やし、数年後には政治にまで干渉できるレベルの組織にまでのし上がっていった。


ボッチズの下には色々な組織があった。


「非公認大学サークル・友達の会」

基本的な活動は、大学の学生たちが日々楽しく学生生活を謳歌しているかを調査する団体であったが、それは隠れ蓑に過ぎない。

本当の目的は集めた情報を精密に分析し、ボッチを探し出す事が目的であったのだ。一種の諜報機関であった。

その情報収集能力は最盛期には日本の公安や内閣情報部は言うに及ばず、米国のCIAや英国のMI6も上回るとも言われていた。

そうしてかれらの情報網に引っかかった場合は終わりだ。彼らは見つけたボッチを言葉巧みに組織に引き入れ、新たな構成員として洗脳的教育を施す。洗脳内容はシンプル。

「YES Botti NO Reazuy(ボッチは偉大。リア充は万死に値する)」

このサークルは主に人口密集区にある大学で頻繁に活動を行っており、結成1年後にして構成員は日本中で5万人を超えていた。

このことからも、日本にどれだけ多くののボッチがいるかお分かりだろう。


しかしここで問題が発生した。ありていに言えば金がなかったのだ。

組織を運営していくにはお金がかかる。それも組織が大きくなるにつれて指数関数的に跳ね上がるので大変だ。

そこで生み出されたのが「ボランティアサークル・愛の力」だった。

この組織の構成員はボッチズの中でも特にイケメンや美女、または可愛らしい顔をした男女が選ばれた。

与えられた任務は、学校の内外での募金活動だった。

「恵まれない人たちに愛の募金をお願いしま~す」

こんな言葉を聞いた事があるだろう。その募金内容のほとんどは災害や身寄りのない人たちへ送られる義援金の様な物であるが、時には異物が混じっている。

「愛の力」がそれだ。

彼らは日々、あらゆる活動を行っている。町の清掃活動、募金活動、老人ホームへの若者としての出席、子供たちとの触れ合い、違法駐輪自転車の整理、etc、etc……。

そうする事によって人々から「善良な市民団体」と言うお墨付きをもらう。そうすることによって募金活動で得た金を全額横領すると言う暴挙に出るのである。

しかしこれは明らかに違法ではないか? そんなあなたにとっておきの一言を送ろう!

ばれなきゃ犯罪じゃないんですよ~。by某ラノベ。

また、この時の活動で作った人脈や社会的地位は、その他の行動に対してプラスに働くのは言うまでも無い。

例えば実績ある市民団体は政治家のパーティーにも呼ばれることもできるし、学校にボランティア団体として呼ばれることもある。実績が上がれば上がるほどそう言う機会もおのずと増えるという事だ。

結果「ボランティアサークル・愛の力」は、ボッチズにとっての政治と金の両方を担う、大組織となっていった。


また、ボッチズはその構成員を大学生に絞らず、あらゆる年齢、性別に対して勧誘を始めた。

小・中・高校生や大学生以上の社会人。老人、子供、外国からの留学生、大学教授や果ては警察機関や政治家にまでその勧誘は及び、成功していった。


「世の中は既に取り返しのつかない所まで腐ってしまっている。誰かが変えなければならない。そしてそれは、きっと私なのだ! そう思うだろ、諸君」


「「「然り! 然り!! 然り!!!」」」


彼の目の前には10万人もの人が溢れんばかりに会場を埋め尽くしていた。


今日はボッチズ結成10周年の記念すべき日だった。

既にボッチズの構成員は世界でおよそ100万人を越えようとしていた。


翌日、彼は政党「友愛の党」を結成。

党は瞬く間に選挙でのし上がり、8年で、たった2回の選挙で過半数を超える議員数を獲得した。


「これぞボッチの力だ」


彼はそう言いながら自作のワインを口の中に含んだ。



そうして何やかんやあって、世界征服を目指してみんなが一人になる「人類終身計画」を発動。

核戦争になったと言う事だ。


***


ある所にモヒカンで肩までしか袖がない服を着た連中が群がっていた。


「なあ! 兄貴! この苦離素魔数ってなんなんだ???」


END


やりきった感があります。


ちなみに作者はレポートでクリスマスどころではありません。


あと彼女もいません。

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