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命の先にあったもの(仮)  作者: 星風
冒険者編
3/5

2話_ライズ村と師匠

俺がたどり着いたのはライズと呼ばれる村だった。


たどり着いた俺は、まず、門番と会話するわけだが、、、、、言語能力なんてチートは備わっていなかった。

全く言葉が通じない。

会話が成り立たない。


俺は、門番に拘束され、そのまま引きずられて行く。

もしかして、いきなり終了だろうか?

などと考えてしまった。


様子を見て、危なそうなら暴れてみよう。

だが、今暴れれば、間違えなく敵対してしまう。

それも、良い手とは思えなかった。


俺は、そのまま、村で一番立派なボロ屋に引っ張られた。

木の壁に藁葺きの屋根。

所々ほころんでいて、決して綺麗とは言えない、、、いや、ボロ屋だ。


その家のドアの先には、広い一室、中が壁で区切られることもなく、外の壁と真ん中に柱が一本。

草原の民の家を木で大きめに作ったような、簡素でボロい家だった。

中で、火を炊いているようだ。

間違えたら燃えそうだなと思った。


そこにいたのは、白髪の爺さんが1人と、若い女性が一人、着物とは言えないし、浴衣を厚手の生地で作ったような、一枚ものの服を着ている二人。

縫製の技術が高くないのだろうとは思える。


でだ、その爺さん曰く


「XXXXxXXXxXxXXXxXxX」


『悪いが、全くわからない。』


その後も、何か言っているが、全くわからん。

爺さんはその女性と相談し、女性が、拘束された俺に近づき近づき近づいた。

気づいた時には、唇を、、、って

『なに考えてるんだ?』


思わず叫んだが、

「どうやら、言葉が通じるようになりましたね。」

と、頭に声が響いてきた。


『何をしたんだ?』

「念話の魔法です。

言葉が通じたわけではありませんが、

意思疎通ができます。」



『それは便利だな。

意思疎通ができるのは助かる。』

「と言っても私と通じるだけで、他の方とは無理ですので、悪しからず。

基本的には、言葉を覚えていただくしかありません。

で、です。

お召しの服は、私の兄が用意した物ですが、あなたは兄ではありまでん。

大体の理解しておりますが、詳しく話していただけませんか?」


『兄?

そうか、ならばこの袋もその人のものなのだろうな。

取り敢えず、俺の身の上を伝えよう。』



どうやら、俺がイメージすれば、その様子が伝わるようで、特に問題なく事情説明は終わった。

この女性が、実はかな綺麗な人でそう考えているのが伝わった時、彼女が赤くなったのはご愛嬌だろう。


『でだ。

気づいたら、池に浮いていたのだが、何か知らないか?』


「実は兄は、ある儀式を行うため、5日ほど前に山へ入っております。

この村にはある神具が伝わっており、その神具の呼びかけに応えて、兄は泉へと行きました。

その泉のある場所は、結界の中にあり、神具が求める人間以外入ることはできません。

そして、兄は村に伝わる儀式を行ったと考えます。

結果がどうなったかは、、、、、、」


そこで、彼女は悲しい顔をして、うつむく。

少しの間の後、決心をした表情で俺に伝えた。


「召喚の儀の贄となったと思います。

その服を持ち、袋を持ち使えるのが何よりの証拠。」


袋には、本人以外受け付けない仕組みが施されていたらしい。

それを俺が使える。

それは、俺がその兄という人物と同じ存在となったことを表すらしい。


その儀式の内容も教えてくれた。

結界内で、5日の断食を行い、身をいじめた上で、泉へと身を捧げるそうだ世界を救うのに必要、そう村には伝わっているそうだ。


つまるところ、転生というより、召喚に近いわけだ。


で、その後の俺は、拘束を解かれて、部屋を与えられた。

というか小さいボロ屋だ。

そして、読み書きと会話の特訓、剣の特訓に続き、魔法の訓練も受けた。


幸い、チートというかなんというか、元々彼女の兄、ライルが使えた魔法は継承しているらしい上に、威力もかなり向上しているらしい。

儀式によって神具を取り込んでいるのがその理由だろうと言われた。


儀式の最後で、その神具を飲み込むらしい。

説明を聞いていると、少し位大きなカプセル状のものらしい。


まぁ、きっと腹の中にあるのだろうが、気にしないでおこう。


ちなみに、彼女ターニャというのだが、一線を超えることは無かった。

もちろん期待がなかったわけでは無いが、伴侶から奪う勇気も甲斐性も、今の俺にはない。


まぁ、前世でもそこまでの根性はなかったな。

将来約束、とまで言わないが、いや、規定路線と考えてもいい程度には双方好いていたのだが、俺が就職し、いざ、というタイミングで、先に逝ってしまった。


村に来た日から半年後、

俺は、生前のピーク時、最も鍛えていた頃よりもさらに充実した肉体と、剣の技術、そして魔法が見についている。


初めのうち、剣に関しては、彼女が基本を教えてくれたのだが、実践形式に変わるにあたって、最初拘束された門番のラッドが教えてくれた。

彼もそこそこ有名な冒険者だったようだが、ターニャとの生活のため、この村に住むようになったらしい。


睦まじいカップルを邪魔する趣味は俺にはないさ。



まぁ、半年の間に、剣で彼を、魔法で彼女を軽ぅく超えてやった。

前世の、パワフルな俺を舐めるなよ。


で、この世界には魔王という存在が居ることがわかっているらしく、情報収集を兼ねて、最も近い国、アリエステ、その王都についで大きな街、レムリアックを目指すことになった。


そうそう、今頃で悪いが、自己紹介をしておこう。

俺の名は、龍神明日菜、アスナと名乗っている。

平民は、苗字が無いのがこの世界。そこで、名前だけを名乗ることになった。

ターニャの提案でもある。


明日から、俺は二人に付き添われて、レムリアックに出発だ。

そこから先は一人になりそうだ。

すでに力の差が歴然のため、パーティを組むにはバランスが悪い。

というか、新婚を巻き込みたくなかったのだ。


まぁ、一人でもなんとかなるさ。



そうそう、袋の中にあった手紙なんだが、宛先はターニャだったので渡しておいた。

渡してすぐ後に彼女たちは祝言を挙げた。


中身は知らないが、本人に何かあったことを前提で書いた遺書みたいなものだったらしい。

ある程度字が理解できるまで開けずに置いておいた、というか、俺は開けてない。

そりゃ、文字が理解できて、宛先がターニャだったから、そのまま遅れた事を謝って渡した。

わかって中を見るほどの鬼畜さを持ち合わせていない。



さて、明日は早い。

とっとと用意を済ませて寝ることにしよう。

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