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16年後の告白者  作者: 山本正純
第三章 真相 
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堕天使

 それから二人を警視庁に移送した。大野は取調室で大橋に聞いた。

「最後になぜ暗号文を浅野房栄に送ったのですか」

「浅野さんの秘書。遠藤昴を第一発見者にして彼の行動を見物したかったから。簡単に言うと悪戯心です。あのピノキオの暗号も広田花の作った暗号を使いまわしただけだから。花はデートの待ち合わせ場所を暗号で伝えていました。ピノキオの暗号を解くのに半日かかってしまい怒られました。いつもの暗号は五分で解いていた。あの暗号を解読しようとすると前に進むことは出来ない。彼女には理由は言えなかった」

 大野は聞き返す。

「初恋の相手の名前が浮かぶからですか。おそらく広田花さんはあなたの気持ちを知りたかったのかもしれない。暗号を解くためにはどうしてもハナという言葉を連想しなければならない。連想で感情移入してしまったから中々辿りつけなかったという理由を述べて欲しかったのでしょう。それが告白ということになるのだから」

 その言葉に大橋は頷く。

「小松原を殺した時点で自首すればよかったと後悔している。その時に自首すれば彼女は喜んだでしょう。あの夜私は堕天使になった。自首すれば天使に戻れたかもしれないのに残念です」

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