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16年後の告白者  作者: 山本正純
第三章 真相 
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真実を暴く舞台 4

 大橋は供述する。

「そうです。十六年前私は竹内に殺人を実行したことを伝えました。彼女ははっきり答えましたよ。私も遠藤を殺したということを。私はそれを信じていた。だが一年前遠藤昴と仲良く歩く竹内さつきを目撃してしまった」

 大橋は口調を変えて怒鳴った。

「竹内は遠藤を殺していなかった。三日前彼女を問い詰めるとペラペラ話したよ。遠藤と交際するためには小松原が邪魔だった。しかし自分の手は汚したくない。そこで狂言の交換殺人を思い付き私に提案した。私に小松原を殺させて竹内は遠藤を海外に移住させて殺したと嘘を吐いた。自分だけが十字架を背負っていると知った時頭が真っ白になって気がついたら竹内が死んでいた。一晩考えてけじめを付けるために辞表を提出して自首することにしました」


 神津は遠藤の体に触れる。

「遠藤さん。あなたがなぜ竹内さつきの死体を盗んだのですか」

 遠藤は涙を流す。

「興味本位で暗号を解読すると竹内さつきの死体があった。誰に殺されたのかは知らないが、警察に通報すれば司法解剖される。それが許せなかった。私は彼女を愛していた。最期の時間は一緒にいたかった。その希望をかなえるためには警察が邪魔だったのだよ」

 神津は腕時計で時間を確認した。

「二十時十三分。遠藤昴。捜査撹乱の容疑で逮捕する」


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