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16年後の告白者  作者: 山本正純
第一章 自首
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連行してほしい男

 通報から一時間後。合田と大野は男の住む家に来た。表札には大橋陽一と書いてある。大野が呼び鈴を鳴らすと大橋は出てきた。二人が刑事手帳を見せる前に大橋は語った。

「刑事さん。遅いじゃないですか。一時間待ちましたよ。連行してください」

彼は両手を前にだした。それは手錠を出してくださいと言っているようだった。大野はその前に一つ聞いた。

「その前にあなたが殺人を犯した証拠を見せていただけますか」

「死体と凶器は庭に埋めました」

大橋は二人を庭に案内する。庭には既に穴が開いていた。

「刑事さんが来る前に一仕事しました。一時間で凶器は見つけましたがまだ死体は見つかりません。この庭のどこかに埋めたと思うのですが」

そして大橋は庭にある穴を指差した。

「そこに錆びついた包丁があるでしょう。あれが凶器です」

合田はその包丁を回収した。それはかなり錆びついたもので血痕のようなものも付着している。

「逮捕してください」

大橋の願いに対して合田は首を横に振った。

「死体をこの庭に埋めたことは信じる。しかしこの包丁が殺人事件の証拠だとは断定できない。この凶器が偽造したものの可能性があるからだ。事情聴取と家宅捜索くらいなら出来るが」

合田は電話で月影に連絡した。

「合田だ。自称殺人犯大野陽一の家宅捜索をしたいのだが」

『家宅捜索。有力な証拠がありますか』

「はい。血痕の付着した包丁が見つかりました。供述によると彼は死体を庭に埋めたらしい」

『分かりました。では家宅捜索状を請求しましょう』

 そして二人は大橋を連行した。


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