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16年後の告白者  作者: 山本正純
第二章 暗号
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婚約

 神津と大野は広田由美に再び会った。

「広田さん。少し伺いたいことがあるのですがよろしいですか」

 広田は場所を変えるよう促した。

「広田花さんをご存知ですか」

 広田は激しい口調になる。

「妹でした。十七年前の遭難事故で亡くなりましたが。花が大橋君の事件に関わっているのですか。あの遭難事故は殺人だったのですか」

「それは分かりません」

「そうですか」

 広田はため息を吐く。

「花はあの事故がなければ婚約する予定だったのよ」

 大野は訪ねた。

「婚約ですか」

「はい。婚約者は同じ大学の同級生です。彼は家族への挨拶を済ませていなかったようで誰なのかは分かりません」

「ありがとうございました」

 

 神津と大野の二人は車で警視庁に戻った。

 その途中で大野は呟いた。

「広田さんに真相を伝えた方がいいのではないのですか。妹と大橋正一が遭難事故に巻き込まれていたという事実です」

「それは間違っているな。被害者遺族にその情報を与えれば復讐をする可能性が高い。復讐殺人を未然に防ぐためにも真相を伝えてはいけない」

その時大野の携帯が鳴った。相手は千間だった。

「大野です」

千間の一言に大野は驚く。

「捜査中止」


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