処分
それから木原は警視庁に戻った。理由は千間に呼ばれたからだ。刑事部長室には千間刑事部長。喜田参事官。月影監理官。上司の合田警部の四人がいる。
「死体を盗まれたと聞いたよ。」
千間のこの言葉に木原は謝罪した。
「すみませんでした」
月影は処分を伝える。
「木原。一週間の自宅謹慎と一カ月の減給を命じる。もちろん捜査活動は禁止」
合田はこの処分に反論した。
「この処分は厳しすぎないか。一週間の自宅謹慎だけでいいでしょう」
「この処分は軽い物です。この不祥事の責任を取るために辞職するよりはいいでしょう。一週間自宅謹慎すれば挽回のチャンスはあるだろう」
この木原の処分に不服と唱える人物が一人いる。神津だ。神津はこの処分は間違っていると千間に直談判する。
「これは俺のミスでもある。俺も同じ処分を受けるべきだ」
「しかしあなたは職務を遂行した。連帯責任なんて認めない。それより木原の分まで捜査することの方が大事ではないか」
千間の言葉により神津は考えを変えた。連帯責任を負うよりも、木原の分まで捜査を頑張り真実を暴くことの方がいいということ。
神津が暗号解読に励もうと誓った時大野が現れた。
「神津さん。少し手伝ってください」