新たなる暗号と死体
二人が高尾山の森林を捜索中人が倒れているのが見えた。二人はその女の元に駆け寄り脈を測る。
「死んでいるな。死後三日という所か」
その女の近くには彼女の所持品と思われる鞄が落ちている。神津はその鞄の中を調べた。
財布には免許証が入っている。
「被害者の身元は竹内さつき。法務省勤務」
鞄の中には手紙のようなのもが入っている。
木原はその手紙を読んだ。
「また暗号。」
神津は驚いた。そして木原は新たなる暗号文を読む。
「四百二十九人の国民たちは王の結婚を祝福する。今日は歴史に残る一日だ。そんな日はハムエッグをつまみにして一夜を明かすに限る」
「ピノキオの暗号のように着眼点を見つければすぐに解けるのだろうな」
木原は高尾山を示している暗号文とこの暗号文を見比べてみた。
「詳しく鑑識で筆跡鑑定しなければ断定できないが、この暗号文と高尾山の暗号文は別人の書いたものかもしれないな。るという文字の形が違うのが見比べると分かるだろう」
神津も見比べてみる。
「確かにそうだな。筆跡鑑定をしてみるか。別人の書いたものなら犯人が複数いる可能性もある。俺は警視庁に戻り筆跡鑑定を依頼する。木原は鑑識や捜査員が来るまで現場保存をしてくれ」