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16年後の告白者  作者: 山本正純
第一章 自首
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世論

 浅野は音声データを削除した。

「では本題に移りましょうか」

 木原は手紙を取り出した。

「先ほども言いましたが十六年前の失踪事件の犯人が自首してきました。名前は大橋陽一です。彼は十五年前に失踪した小松原正一を殺したと供述しています。これが大橋さんからあなたに宛てた手紙です」

浅野は封を開けながら言った。

「この事件は時効かしら」

 神津は首を横に振った。

「いいえ。大橋は海外に五年間移住していたのでまだ時効ではありません」

「そうじゃなくて失踪事件のことよ。失踪事件は失踪宣告をしなければ事件にはならないのよ。この日本の法律では失踪宣告が提出されてから七年間が経過すれば失踪者は死んだことになり戸籍も消滅する。ここからは私の意見ね。失踪事件の時効は七年間だと思うのよ。七年間経過すれば社会的には死んだことになるからね。この意見が正当化されれば、時効は廃止されたけれど失踪事件の時効は廃止されないことになるわね」


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