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16年後の告白者  作者: 山本正純
第一章 自首
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訪問 前編

 その頃合田と月影はある民家を訪れた。その理由は十六年前の国会議員失踪事件の捜査関係者に話を聞くためだ。捜査関係者で一番事情に詳しい人物は誰なのかという質問に対して喜田参事官は一昨年定年退職した中島博であると答えた。二人は喜田の見解を参考にして民家を訪問する。

 二人はインターホンを鳴らしてから家に入った。中島はお茶を出して二人は椅子に座った。

「十六年前の国会議員失踪事件について少し話を聞きたいのですが」

 中島はこの言葉を聞きお茶を零した。彼は濡れた床を拭きながら質問を返す。

「あの事件は時効でしょう」

「いいえ。自称殺人犯さんは十五年前から十年前までの五年間アメリカに移住していたため時効成立は五年後です。しかし彼と国会議員の接点が見つからないのです」

中島はお茶を一口飲み答えた。

「自首ですか。その言葉で過去が無駄になりました。事件当時のことは覚えていますか」

合田は当時のことを振り返る。

「国会議員が突然失踪した。妻には人に会ってくるとだけいい彼は失踪した。マスコミはこのニュースに喰いつき誘拐事件に巻き込まれた。あるいはテロリストに拉致されたというように話を大きくしすぎた」


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