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パラレル・バシリスク
retake.1
「土屋君、未来ちゃんに何したの!!」
めっ
「か、加奈子大丈夫だから!」
「ダメだよ!! 未来ちゃん顔真っ赤。何かしたんでしょ! なのにずっと凛ちゃんと話し込んでるなんて!」
ずい。やめろばか離れろ。当たる。当たるから。お前は自覚がないのか。
retake.2
「土屋……ワレ、相沢さんに何しよったんじゃ」
「アホウが!! 男なら女の子泣かせんな! 相沢さんにきちんと謝れチビ助ぇ!!」
「は!? 俺どっちかっていうと高い方……って、え?」
泣かせ、んな?
ばっと未来を見る。未来もこちらを見ていた。
顔は真っ赤だが泣いてる様子は見られない。
「か、加藤君泣いてないってば……」
「嘘じゃ!! ワシはしっかり見た。目が潤んどった!! あれは涙じゃ!! わかったらはよ謝れ土屋ァ!!」
「うお!?」
加藤が俺の制服の襟を掴んで勢いよく未来の方へと投げた。
軽々と動かされたことにびっくりした。
そうだこいつ、柔道やってたんだった。パワーすげぇ。




