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パラレル・違い
retake.1
昨日まではあった物がそこになかったと気付く。長谷川に巻いてもらったはずの、広範囲の包帯が。
「未来。火傷、治ったんだな」
「うん、もう問題ないよ。心配かけてごめんね」
「いや、ごめんな本当に」
「大丈夫だってば。隆昨日から謝りすぎだよ」
服を着替え、戻ってきた未来は苦笑いで俺が謝った回数を手で表した。一回ずつ折るだけじゃ足りないその動きを見て、罪悪感が強くてつい謝りすぎていたらしいと気付く。そりゃ未来も困惑するよな。
retake.2
「未来。火傷、治ったんだな」
「うん、もう大丈夫だよ。ほらすっかり」
「ちょ、服着てから! 服着てから見せてくれ!」
「服着てどうやって見るの」
確かに。
「……背中。背中側、見るから後ろ向いてくれ」
せめてもの抵抗というか、多分後ろならまだマシだろうと思ってそう頼んだ。
後ろを向いてくれたらしい未来に「どうぞ」と言われ、たじろぎながら顔の方向を元に戻した。
丁度髪をかきわけ前に流したところだったようで少しうなじが見えた。
鍛られた背中は、綺麗だった。
俺は何も言えずにただ沈黙した。




