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死にたがり社畜の異世界転生  作者: さっさん
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1話︰俺死にます

…誰に自己紹介ってわけでもないんだけどね

俺の名前は叉哭(またない) (しお)

職業は会社員

俗に言う社畜っつーやつだ

なーにが悲しくてブラック企業に就職してしまった悲しい高卒です…

毎日毎日仕事に追われ人の目を気にして

休憩もほぼほぼ取れず

一日を昼飯のおにぎりとガッツリ食べる夕食で

つなぎ止めてる命

たまの休みになれば日々の疲れを取るために一日中寝て

人間だと言う自覚のために近所のコンビニで買った弁当を食らう…

そんな日々を過ごして早数年

もう俺は限界です

こんな生活を繰り返すなら死んだ方がマシです

そんなわけで今僕がいるのは

自分が務めてた会社の屋上です

もうね、飛んだ方がマシなんです

そんなわけで俺は今から死にます

この小説をここまで読んでくれた皆さん

悲しいけど僕の人生はここで終わります

ありがとうございました

じゃあねそんなことを思いながら俺はビルの淵から1歩踏み出した






…人って飛び降り自殺をしたら途中で意識を失うなんて話を聞いたけど

最後の衝撃くらいあるもんだと思ってたんだけどなぁ

いつまで経ってもその衝撃は来ないし

あー…そっかー俺もう死んだかー

まあ、特に後悔は無いかな

生前彼女とも別れちゃったし

頑張る理由なんてなかったしなぁー

ん?なんで死んだのに俺ここまで物事考えられてんだ?


「そりゃだって君死んでないもの!」


は?


そう言われて

目を開くと

目の前に白い紳士服の青年がいた


「え?誰ですか?」

「んー、君にわかりやすく言うとそうだね僕は…神様かな?」

「かみさま?」

「そう!私!神様!」


妙にテンションが高いな


「それで…神様が俺になんの用でしょう?」

「あ!そうそう!えーとね…コホン…」


「この度!叉哭汐さんには!祝自殺者…え、こんなにいるの?…これ言わなくて言いや…何人かは知らないけど記念にできる人数記念で異世界転生させちゃいまーーす!!」


「いや、良いです死なせてください」


「え?」

「死なせてください」

「え??」

「死なせろっつーの」


「いやいやいや!!!なんで!??」

「いやなんでってこれ以上生きたく無いから俺自殺したんですけど?あんな高いビルから飛んだんですよ?あの時の勇気返してくださいよ」

「えー…」

「いや、えー…じゃなくて」

「いいや!これ以上は僕もめんどくさいしちゃっちゃと思いつくチート能力与えて転生させちゃおーっと!」

「は?」

「それじゃ!頑張ってねー!」

「おい!待て!神様!俺をしなせろぉぉぉぉぉぉぉ!!!」


俺のそんな声は足元にフッと空いた穴に俺と一緒に落ちていった




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