閑話1 黒い狼
こんばんは。Ao月です。
今日は短いですが、ロキ視点のお話です。
ロキって意外と可愛いんですよ^^
優しい目で見てあげてください。
僕は一人。
お母さんがいた時は、お母さんと一緒に群れの中にいてもいじめられることはなかった。
お母さんが群れの中で一番強かったから。
誰もお母さんには逆らわない。そんな幸せが続くものだと思ってた。
でもそうはいかなかった。ある日その幸せは一匹の大きな狼によって破られた。
お母さんと闘い、片目を失いながらもお母さんの首を噛み千切った。
目の前でお母さんが殺されるのを、僕は見ていた。
見ているだけしかできなかった。
そして、そいつが群れのボスになった。
その日から僕はいじめられ始めた。
狩りにも参加させてもらえず、なんとか食べ物を探す日々。
それを見て笑うボス。
理由はわかってた。群れの皆は毛が灰色なのに、僕だけが黒色だったから。
このままでは駄目だと思い、僕は群れを離れ一匹狼になった。
寝るときも警戒しなければならず、日々生きていくので精一杯。
そんな時に僕はあのヒトに出会った。
少し休もうと岩陰に行くと、気持ちよさそうに眠っているヒトがいた。
お母さんからヒトには気を付けなさいと言われていたけれど、そのヒトはなぜか大丈夫そうに見えた。
でも一応何かあった時に対処できるよう、僕はゆっくりと近づき、
そのヒトの上に乗って休んだ。
よくわからないけれど、久しぶりにゆっくり休めた。
しばらくすると、そのヒトは起きてこちらを見つめていた。
大きな声を出すから、少しびっくりしちゃったけど、やっぱりいいヒトだった。
僕にお肉をくれたし。
名前がないのに気づき、ロキって名前も付けてくれた。
嬉しいな。
でもそのヒトはいなくなると僕に言った。
それを聞いて僕は離れたくないって思っちゃった。
そしたらその人は僕に一緒に行くかと誘ってくれたんだ。
嬉しいな。
お母さんみたいになにか暖かいものを感じる。
このヒトと一緒にいよう。
主様と一緒に。
ストック仕事忙しくて減る一方orz