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第16話 渾沌剣カオス(劣)と言いがかり

遅くなってすいませんでしたーーーーーーーー!

素材をクラマに渡した後、俺とロキは街をぶらぶらした後、外で昼寝をしていた。


「幸せだなぁ、見渡す限りその草原でゆったりと昼寝ができるなんて。なぁロキ」

「ウォン!」

草原はいわゆるチュートリアルフィールドと言ってもよい、初心者推奨のエリアのため、ロキの気配でモンスターは寄って来ず、俺にとってはリアルの自分の部屋よりも好きな場所だった。


「あれからリアルで4時間か。俺の新しい武器はどんなもんだろうなぁ。楽しみだなぁ」

そうして、どんな武器が出来上がるか想像して10分、俺の元にクラマからメールが届いた。


-----------------------------

From:クラマ

できた。早く来てほしい


To:レン

-----------------------------


このメールを見て、俺はすぐさま飛び起き、ロキを連れてクラマの元へ向かった。


*****


「クラマ!来たぞ!俺の武器はどうなった??」

楽しみすぎていつも以上のテンションでクラマに俺は問いかける


「…クラマ?」

クラマは下を向いてブルブルと震えていた。

良く見てみると口元がもごもご動いていた。


「….とんでもないものを作ってしまった。これは私が作りたいもの集大成への第一歩とも言える…たのしい…とてもたのしい…レンさんには感謝しなければ….」

クラマは俺が来たことにまだ気づいていない。

自分の世界に入ってしまっていた。


「ロキ、思いっきり吠えてやれ」

「グルァ!」

俺の指示にすかさず従うロキ。いい相棒だ。


「レン、さん」

クラマはようやくこっちに気づいていた。


「俺の武器はどうなった?」

「これです」

そう言って短剣を1つ俺に渡してきた。

刀身はまるで刀のように波紋があり、持ち手の部分は目が吸い込まれてしまいそうな深緑色で、美しい装飾が施されていた。


「クラマ…最高だ…」

「見た目には自信があります。しかし、問題はその性能です。とんでもないものを生み出してしまいました。。ステータスを見てください」


俺はクラマに言われるがままに、受け取った短剣のステータスを覗く。

「な…!?」


言葉が出なかった。それだけすごかった。チートと言われても仕方がないほどに。

そのステータスがこれだ。


---------------------------------------------

Name:混沌剣カオス(劣)

Attack:+20

Skill:混沌(劣)

---------------------------------------------

攻撃力はNPCの店売りよりも少し上といったところだが、スキルがやばい。


・混沌(劣)

一定の確率で攻撃時、相手に以下の状態異常を与える

毒/麻痺/暗闇/石化/混乱/魅了/沈黙/出血/眠り


スキル名に(劣)とついている以上、そこまで確率は高くないと予想されるが、それでもやばい。


「クラマ」

「はい、レンさん」


「最高だな(ですね)」

ニヤリと俺たちは笑う。

これで俺は先に進める!新しい昼寝場所に出会える!


「使い心地を試してくる!」

そう言って俺たちはクラマの元を離れ、街の外に急ぎ向かう。

「おい、狼を連れたお前!」

街の出口に差し掛かった所で、短かく切り揃えられた赤髪のハルバード持ちの男からいきなり声を掛けられた。


明らかに地雷臭のする気配に俺はロキの頭を撫でながら聞こえないふりをして、そのまま外に出ようと進む。


「おい!無視するな!」

そう言いながら、俺の肩を掴む。


「なんですか?」

俺はこういう礼儀がないやつが本当に嫌いだ。

感情のこもっていない目で赤髪の男を見つめる。


「…お、お前その狼はどうやって手に入れたんだ!教えろ!」


「掲示板に知り合いが書いてくれてるのでそれを見てください。それでは」

こういう相手はさっさと話しを終わらせるに限る。

しかしこういう相手に限って話を終わらせてくれないのも世の常なのはどうしてだろうか。


「それがわからなかったから聞いてるんだ!教えろ!隠してる情報があるんだろ!」

「ありませんし、あったとしてもあなたに教える義理はありません」


俺の相手にしない態度に怒り心頭の赤髪。

みるみる顔が赤くなっていく。

今どきのゲームは表情も変わるのか…と俺は感心していた。


周りのプレイヤーたちも赤髪の声が大きく、話が聞こえていたのかひそひそこちらを見て話していた。メニューを開いてこちらをちらちら見ながら、何かを打つようなしぐさをしている。


「ふざけるな!俺が言ってるんだぞ!!」

あーもうめんどくさいな…いるんだよなーこういう常識のわからないお子様。

自分が王様だと勘違いして、何でも命令すれば手に入ると思っている勘違いさん。

この人はどういう生き方をしてきたんだ。


そんなことを思っていると、赤髪の顔は赤を通り越して青みがかり、ぷるぷると体を震わせていた。


(おい、あの人えげつねぇぞ…赤髪に対してめちゃくちゃ言ってる。まぁ正論なんだけど)

(あ、ああ。あれは恥ずかしすぎるな。赤髪はもうゲームをやりづらいだろうな)

(あぁ、あたしも罵られたい…!)


ん?もしかして俺口に出しちゃってた…?

やっちまったぜ…てへ

最後のはよくわからんが。


「決闘だ!!!」

赤髪はそう啖呵を切る。


「よろしい、受けて立とう!!!」

新しい武器のお披露目は魔物ではなく対人戦か。

腕が鳴るぜ!


少しテンションがおかしくなっている俺であった。

読み専の時は早く更新してくれないかなーと思っていたがいざ書くとなると、リアルとの兼ね合いで難しい部分も。。。


頑張ります。

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