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第1話 スキル構成とゲーム開始

こんばんは、Ao月です。

ストックは正直全然ない&なかなかに遅筆なのですが、とりあえず今ある分を毎日上げようと思っています。

読んでくれる方がいたら嬉しいです。感想や誤字脱字など教えてくださると更に嬉しいです。


「じゃあ蓮君、スキルの構成を考えよう!」

「スキル構成?」

雫にゲームを始めるためのセッティングをしてもらい、後は明日サービス開始を待つのみと思っていたのだが、どうやらまだだったらしい。

「うん、まずはスキルについて説明するね!スキルはこのゲームで強くなるために一番大事な要素だよ!スキルを習得することで魔法が撃てたり、武器の扱いがうまくなったりするの。ゲーム開始時に選択できるのは5個で、最大10個までセットすることができるの!まぁこれはベータテストの時の情報だから正式サービスで変更になっているかもしれないけどね」


「スキルは何か特別な行動や称号を獲得した時、スキルオーブと呼ばれるアイテムを使用した時に獲得できるよ!蓮君何かわからないこととか、知りたいことはある?」


「いや、大丈夫。最初に選択するスキルで取った方が良いスキルがあれば教えてくれ」


「使いたい武器のスキルだけは絶対に獲得してね!後はゲームで何がしたいかを考えて、好きなものを選ぶといいよ!他にもおすすめのスキルはあるけど、蓮君は自由に選びたいでしょ?」


「そうだね、必須スキルだけでいいや。ちょっと選んでみる」

そう言って、スマホで公式サイトにある事前準備ページを開く。

スキル一覧を開いてみると膨大なスキルがリストアップされていた。


武器スキルを選ぶより、まずはやりたいことを叶えるためのスキル構成を考えよう。

俺がしたいことは、いろんな所で昼寝をすること。そのためには誰にも邪魔されないことが一番….


そんなことを考えながら俺が選択したスキルがこれだ。

-----------------

短剣

 短剣を使う時に補正がかかる。熟練度上昇に伴い、補正アップ

気配察知

 周りの気配を探ることができる。熟練度上昇に伴い、探る質が向上

瞑想

 動かずに、目を瞑ることでHPとMPを回復することができる。

熟練度上昇に伴い、回復量上昇。

隠密

 周りから自分の気配を消すことができる。熟練度上昇に伴い、気配をよりうまく隠せる。

回避

 回避の際に補正がかかる。熟練度上昇に伴い、補正アップ

-----------------


なんか盗賊か暗殺者になるかのようなスキル構成になってしまった…


「蓮君、暗殺者にでもなるの…?」

雫にも同じようなことを言われてしまう。

ちなみに雫は王道の剣スキルなど前衛に必要だといわれるスキル構成だった。


「いろんな所で昼寝をするための構成を考えたらこうなったんだよ。仕方ないだろ」

それでも後悔はしていない。あぁ早くサービス開始にならないかな。


最初は嫌がっていたはずなのに、誰よりもこのゲームを始めたいと思っている俺がいた。



***

そして、サービス開始の日になった。


「よし、やるか。最高の昼寝場所を探すために」

そうひとりごちて、ヘッドマウントディスプレイを被り、起動する。

起動してすぐにVR特有のまどろみを感じ、目を閉じていく。


「ようこそ、Eternal Adventure Onlineへ。あなたの名前を入力し、アバターの設定をしてください」


「レンっと」

システムAIの声に従い、俺は名前を入力する。

アバターに関しては現実より髪の毛を少し伸ばし、前髪が目に少しかかるようにしただけにした。髪の色も黒のまま、ほとんどリアルと変わらない。


「レン様ですね、次にスキルを5つまで選択してください。」

俺は事前に決めておいた5つのスキルを選択する。


「これで事前準備は完了です。それではEternal Adventure Onlineをお楽しみください。

あなたの冒険が永遠であらんことを」


目の前が一瞬光った後、そこはもうゲームの世界だった。

「これほんとにゲームか…?」

そこは、自分がゲームの世界にいることを忘れてしまいそうなほどあまりにもリアルだった。目の前には、中世ヨーロッパのレンガ造りの建物が立ち並んでおり、後ろを振り返ると

豪華な装飾が施された噴水とその向こうには大聖堂と言わんばかりの巨大な協会が見えた。


「とりあえず、雫と合流しないとな。メニュー」

雫と合流するために、メニューを表示させ、メールを送る。

送って5秒も経っただろうか、返事はすぐに返ってきた。


教会にいるとのことなので向かうと、こちらに向かって手を振っている雫がいた。


「レン君―!やっと来たね!ユーザー名は何にしたの? 私はリアルと同じでシズクだよ!」

「俺もリアルと同じでレンだよ」

「一緒だね!フレンド登録しよ!」

そう言い、シズクからフレンド申請が飛んできたので承認しておく。

フレンドになることで相手とチャット通話ができたり、ログイン情報がわかったりするらしい。


「レン君は初期にもらえるステータスポイントは何に割り振ったの?」

「ステータスポイント?」

「その様子だとまだみたいだね!ステータスポイントを使って任意のステータスを上げることができるんだよ!メニューからステータスを見てみて!」


言われるがまま、俺はメニューを開いてステータスを見る。


---------------------------------

レン / Lv1/ SP 10 / AP 0

HP 50

MP 50

STR(筋力) 10

DEF(耐久) 10

INT (知性) 10

AGI(敏捷) 10

DEX(器用) 10

LUC(運) 10


【装備】

初心者の短剣

初心者の服

初心者の靴


【スキル】 5/10

短剣(0/100)

気配察知(0/100)

瞑想(0/100)

隠密(0/100)

回避(0/100)


【予備スキル】

なし


【称号】

始まりに集いし者

---------------------------------


ステータスは8つの項目からなっているみたいだ。HP、MPはLv上昇やスキル、称号の効果、各ステータスの上昇で上がるらしい。


どのステータスを上げるかは正直悩みどころだが、運に全振りすることにした。


「Lucに振ったよ。ステータスにあるAPってなんだ?

「APはアビリティポイントの略で、スキルの習得や進化に使うんだよ。だからなるべく貯めて必要な時に使うといいよ!」


「そっか。わかった。ところで、この後はどうするんだ?」


「これからベータテストの時の知り合いに会いに行くんだけど、レン君も一緒にいかない?その人たちと一緒にパーティを組む予定なんだ!レン君も一緒にどう?」


「やめとく、俺はのんびり昼寝場所を探すよ」


「そっかぁ…残念だけど仕方ないね。でもたまには一緒に遊んでね!じゃあ!」

そう言ってシズクはどこかへ歩いて行った。


「さてと…」

おもむろに俺も歩き出す。

石畳の大きな街道、レンガ造りの建物の街並み、どれをとっても途轍もなくリアルだった。

街並みがこんなに綺麗なら、きっと外の景色も素晴らしいはず。

どんな昼寝場所があるだろう。そうワクワクしていると、気づけば街の門まで来ていた。

「よし、このまま昼寝場所を探そう」


そう目的を決め、ためらうことなく俺は門を抜けた。

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