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第10話 昼寝①

「ロキ、気持ちいいなぁ」

「ウォン」

俺たちはタタラマ渓谷を探索していてたまたま見つけたのどかな場所で寝転んでいた。

緑豊かな自然とそばには川が流れており、せせらぎの音が心を洗ってくれる。


タタラマ渓谷での本来の目的だが、タタラマゴーレムとの相性が俺たちとは良く、新しく習得した影魔法もあって、そうそうに達成していた。というより遅い的は俺たちにとってカモでしかなく、のべ100個ほどタタラマ鉱石を手に入れた。経験値もとても美味しかった。


目的をあっさり達成した後、ロキとタタラマ渓谷をぶらぶらしていたところ昼寝に最適な場所を見つけ、今にいたる。


「あぁ最高だなぁ。思えばロキと出会ったとき以外で昼寝した覚えがない。こんなはずじゃなかったはずなのに…」

とりとめもなく色々なことを考えていると、睡魔が忍び寄ってきた。

俺はそれに抗うことなく、身をゆだねる


「ロキ、適当に過ごしててくれ…」


********

「ウォン!」

「ん、何かあったかロキ…」

ロキの吠え声で意識を覚醒させた俺。


「あら、大丈夫そうね」

「うわぁ!」

聞こえてきたのは女性の声で、閉じていた目を開くと目と鼻の先にその声の持ち主の顔があった。


「そんなに驚かなくてもいいのに。私はエナ。あなたは?」

慈しむような柔らかい笑顔を浮かべた青髪の彼女は、しゃがんで俺の顔を覗いていた。


「ち、近い…です。レンと言います」

近すぎることに一言文句を言った後、彼女を見てみると彼女を示すマーカーは緑だった。

青はプレイヤー、緑はNPC、赤はモンスターを示す。


エナはNPCだった。


「今までNPCショップでしか関わりはなくて、あんまり気にしなかったけどリアルなのは世界だけじゃないってか」


「ん?どうしたの」

俺の呟きに首をかしげる彼女。

人間以外の何者でもなかった。


「なんでもないです…。エナさんはこんなところで何を?」


「私は薬師をやっていてね、家もこの近くにあるの。ここには薬の素材も、綺麗な水もあるから、取りに来たってわけ」


「なるほど…ここは生産職にとっての宝庫ってことか。生産かぁ…」

確かに自分で何かを生産できるのは質という面でNPCショップより圧倒的に良い。

プレイヤーに依頼するより自分でやった方が安くできるだろうし…

余裕がありそうならやってみるか…


「ここで話してるのもなんだし、私の家も近いからよかったら来る?」


…クラマに素材を渡すのはそこまで急がなくていいし、この際行ってみるか。


「…ではご相伴に与ります」

そう言って歩き出したエナさんの後ろを俺とロキはついていく


出会いは突然に、そしてイベントは唐突に俺のもとに訪れるのだった。

今まで書いてこなかったNPCについて、ここから書いていこうと思います。

このゲームの世界では、NPCもリアルです。

おかしなところがあればご指摘お願いします><

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