門番はオッサン。
遂に見えて参りました!
町です!
この世界で初めて出会う人間&最初の難関です。
上手くクリアできるか、ドキドキが止まらない。
門番だと思われる、ガタイの良いオッサンに近づいて行きます
「あの、町に入れていただきたいのですが。」
「あ?ああ。あれ?お前、女か!?
新しい女なんて久しぶりに見るなあ~♪
もしかして一人で歩いてきたのか?大丈夫だったか?怪我はないか?もし何かあったらすぐに言ってくれよ。
んで、町に入る件だが、冒険者か商業のギルドカード、もしくは住民登録なんかの身分を証明出来る物はあるか?」
何だか《女が少ない世界》なのは本当みたい。女だと分かったら言葉が優しくなった。
しかも心配までされてる。
何か、くすぐったい気持ちになる。
此処で素直に異世界人です。なんて言ったら頭おかしい奴だと思われるよね?うむ。下手に出よう。
「あぁ、どうもどうも。初めまして。実は、山奥の辺鄙な村から出てきたばかりでして。村の外に出たのも今回が初めてなんです。」
「あー、なるほどな。んじゃ、簡単に説明してやんよ。ここは《リバル》だ。
周りと比べると小さい町だが、一応、此処には冒険者ギルドがあるからな。人の出入りは多いんだ。
んで、まず嬢ちゃんがすべき事だが・・・。
冒険者か商業者としてギルドカードを作る事。これさえ作れば身分証明になるからな。
んで、次に宿泊場所の決定だな。夜には安全な宿が満室になるからな。急いだ方が良いぞ。
女なら大通りの《踊るウサギ》が良いだろうな。そこなら女でも安全に安心して泊まれるだろうからな。これが最優先で嬢ちゃんがすべき事だな。」
おお。勘で歩いてみたけど、ちゃんとギルドのある町だったんだ。このオッサンの対応からして、比較的安全な街なんじゃないだろうか。
よし、ギルドに登録して、暫くこの街で生活してみよう。
ダメなら逃げれば良いもの。
「説明ありがとうございます。入ったら直ぐにギルドカードを作ろうと思います。」
「おぉ。あー後な、ギルドカード無しでこの街に入る場合は小銀貨5枚必要なんだが。持ってるか?」
お金ならあるもんね~。大量にあるもんね~。
「小銀貨5枚、これで大丈夫ですかね?今まで物々交換が主流だったので」
「おぅ、小銀貨5枚。確かに受け取った。入りな、嬢ちゃん。ようこそ《リバル》へ!」
「ありがとうございます。」
「いいや、分かんないことがあれば、気軽に声かけてくれ。気をつけてな。」
良かった。
問題なく町に入れそうです。
町に入ったからにはすぐにギルドに向かいましょう!