第一章ー(5)
自分のスケジュールがカツカツになってしまったため、一日投稿できませんでした。すみません。可能な限り毎日あげようと思いますので宜しくお願いします。
「そういえば、二週間前に魔獣と戦ってるから皆、かなり強くなっているのはわかってるけど、緊張をほぐすためにも、どこかのチームと模擬試合をやってみるかい?」
俺はみんなに提案してみることにした。
「わたしはいいと思うけどね~。でもどことやるつもり?」
「俺は二週間前に「初陣」で実戦しちゃったし、しなくてもいーとおもうけどな~」
「基礎訓練で体を動かすのはどうだ?ストレッチでも構わないが」
優は賛成。進は反対。岳人はストレッチを提案してきた。
各自それぞれ個性がでた答えが・・・って皆バラバラじゃねえか。
これは俺が判断するしかないな・・・。
「俺個人は提案する程度にはした方がいいとおもってるからなぁ・・・。
相手は多分永井のチームの所になると思う。同じ学校で実力もそこそこ近いからな・・・適任だろ。」
結局他のチームと模擬試合をすることにした。
ひとまず、試合をしてくれる相手チームと顔合わせ。
「すまねぇな、こっちに付きあわせてしまってな。」
「気にするなよ、こっちのチームも勘を戻すためにチーム同士の模擬試合をしたかったところなんだよ。
俺たちは君らのチームと違ってあの時の魔獣討伐にでてないからな。」
コイツは永井 仁。
これから俺たちと模擬試合をしてくれる相手チーム "セクステット"のリーダーだ。
チームメンバーは6人。
「こちらからすると前回(近畿大会)15位だった "マルチバスター"と試合してもらえるのは光栄だよ。岳人の怪我は大変だったなあ。相手チームもひどいことするよな。本当なら君らが六部戦決勝戦にでるはずだったのにな。」
永井 仁の言うとおり、各地の地方大会の上位15チームは六部戦決勝戦の出場権が与えられる。
去年の俺たちは出場権はあったのだが、岳人の怪我もあり、決勝戦を辞退している。
「でも・・・もし、罪悪感あるなら、競技場の手配と模擬試合の許可を教務から貰っといてくれるとうれしいな~。」
さらっとキッチリ相手も要求してきたな。ま、仕方ない。それぐらいはやろう。
「わかった、俺が手配する。お前らもすまんな、手間をかけるぞ。」
"セクステット"のメンバーにも一言いれておく。
俺たちは競技場のステージ(非公式の模擬試合に使われる最も一般的なサイズ、50メートル×100メートルの平らな砂地)にいて、永井仁率いる"セクステット"と向かいあっている。
「始めるか、永井。」
「応、四条。」
「用意はいいか?」
審判役の先生が問いかける。
「「「「「はい」」」」
一同の声が揃う。
「試合、始め!」
審判役の先生の号令で試合が始まった。