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最後の一撃  作者: 天然水
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正当防衛

 ある男が殺されたのは、昨日のことである。

 私はその事件を今日のテレビのニュースで知った。目を引いたのは亡くなった男の名前で、私のよく知る人物だった。そのとき髭を剃っているところだった私は驚きで手元が狂い、危うく顎を傷つけそうになった。

 ニュースによると犯人は現場の近くに住む女子大生で、男に性的暴行を加えられそうになったところを、咄嗟に近くに置かれていた花瓶で殴打したと供述しているらしい。警察もその線で捜査を進めるようだ。

 このまま事件は正当防衛という形で収束するのだろう。

 まぁ、私には関係のないことだ。











 元カレが殺されようが私の知ったことではない。 

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