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下着泥棒
最近、巷を騒がせている下着泥棒とは私のことだ。
木登りが子供の頃から得意で、ベランダに干してあるものを盗むのは容易なことだった。警察は住民になるべく下着を外に干さないように呼びかけているが、あまり効果はないらしい。むしろ、ベランダに干す人間が増えているという。私にとっては喜ばしいことだ。
さて、今日も以前から目を付けていた一人暮らしの家でも狙うとしよう。
時刻は午前二時で、あたりはひっそりと静まっていた。音を立てないようにベランダに侵入し、下着に手を伸ばす。
そのとき家の中の明かりがパッと灯った。
そしてすぐに男の声が聞こえてきた。
「やっぱり女だったか」