〜ようこそ幻想郷へ〜
「うわぁぁぁっ!」
なんてへんてつもない叫び声をあげながらボクはベッドから勢いよく起き上がった。
これがボクの第一声だなんて恥ずかしくても言えない…
「って、あれ…?ここはどこ」
ボクがベッドから勢いよく起き上がり少々慌てふためくも
自身の体がさわれるのに気がついては
自分が生きている事が分かっては安心し。
次に何よりも先に周りの状況を確認するべく
ボクは今居る部屋を見渡すことにした
「あ…紅い。凄く紅い」
そして周りを見てわかった事はただ一つ。
部屋の隅々が物凄く紅いって事だけ。
クローゼットや扉。
壁や床…カーテンやその他全て一面がとにかく紅かった。
「ま、まさかここが地獄なのか?やっぱりボクは死んじゃったのかな?」
先ほどボクが生きているかの確認ができたにも関わらず。
こうも周りが紅いとどうにも地獄っていうイメージが頭の中を過ってしまい
どうしても不安になってくる
「だとしても、なんでボクは地獄に落ないといけないの……
ボクはただ、助けようとしただけなのに…なんで?
なんでボクがこんな目に遭わなくちゃいけないの………?」
まだ死んだとは決まってはいないが今の状況が状況だからかボクは
死ぬ生前の記憶を思い出していたそのせいか
余計に不安の気持ちがましていき徐々に落ち込んできているのが自身でもわかるくらいに
精神的に弱っってきていた。
そんな時に突然
ガチャ…キィィィ
と、ボクが居る部屋のから扉が開くような音が聞こえた
いくらボクの精神がすこしづつ弱ってきていると言っても
ボクはその音を聞き逃さなかった、ボクは慌ててその音のする方へと視線を向けた
「あらようやくお目覚めですか?おはようございます。
とても長い間寝ていましたので死んでしまったのかと思ってしまいました。
ですが、息はちゃんとしていたのでお嬢様方のご飯にすることはございませんでしたわ」
そこに居たのは
「え、えっと…その。おはようございます、メイドさん。
じゃなくて!!ここはどこですか!?貴女は誰ですか!?」
「ふふ。可愛らしい反応ですわね?申し遅れました私は十六夜咲夜と申します。
よろしくお願いいたします。それとようこそ幻想郷へ」
なんとメイドさんだった。
そして、ボクは彼女が言った幻想郷という世界に迷い込み
そこで起きる様々な事件に巻き込まれるなんて
その時のボクには考える元気すらなかった…