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なぜ面白いのか、なぜ面白くないのか考えて創作に活かす為のエッセイ  作者: 根田わさび


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戦闘シーンを面白くするにはどうしたらいいのか

あくまで個人の思考をアウトプットしただけです。

「創作に正解はない」を念頭に、参考程度にしてください。

当てはまらないから絶対面白くない訳でも、当てはまるから絶対面白い訳でもありません。



 結論 以下を描写する事で戦闘シーンは面白いと感じてもらいやすくなると思います。


・悪役を倒さない事でどんな悪い事が起こるのか

・キャラと敵の因縁

・因縁の理由

・キャラの変化

・なぜ変化したか(変化の過程)


ただし、意味を正しく理解しないと、物語の方向性が捻じ曲がる可能性があります。ぜひ、理由も含めて見てみてください。


 ある日、少年漫画を一気読みしている時、核であるはずの戦闘シーンだけ「面白くない」と思った事があったのです。なぜなのか。

自分なりに言語化し、そこから戦闘シーンはどうすれば面白いのか考えてみました。


結論から言うと、原因は二つ。


1つは、「期待を満たせなかった事」

2つめは、「同じ展開が繰り返されたから」


しかし、期待を満たすのも、同じ展開を繰り返さないのも、物語作りにおいては当たり前。

ましてや、私が読んだシリーズはかなりの有名作だったのですから、その作者さんがその基礎が出来ていないなんて事は無いと思いました。

実際、前半も同じ展開は繰り返されていましたが、面白いと感じたのです。


では、なぜ後半は「期待を満たせない」「同じ展開の繰り返し」と感じたのか。


 そもそも戦闘シーンにおいて、読者が抱く『期待』とは何なのか。

私が期待するのは主に二つ。


1.「敵を倒してほしい」という期待

2.「どうやって倒すのか」という期待。


言われてみれば当たり前だけど、言われなければ気付きにくい。

じゃあ「工夫して敵を倒せば面白いと感じる」のかと言われると、そういう訳でもありません。


どうすればこの『期待』を満たせるのかを考えます。

まず前提として、読者にこれらの『期待』を抱かせることから始めなければいけません。


 「敵を倒してほしい」と期待を抱かせるには、「倒してほしい」と思える悪役が必要です。

すごく簡単な例だと、「人食い熊が現れた」とかです。

悪役を魅力的に描くことが戦闘シーンの面白さにも繋がるとは思いますが、まだ研究中なので省きます。

とにかく、悪役を倒さない事でどんな悪い事が起こるのか明確にするのが第一歩です。


プラスα、「悪い事」を深く描写出来れば、より「敵を倒してほしい」と期待を抱かせることが出来ます。(例だと、目の前で人がたべられた、村が襲われて滅茶苦茶になっている、等)


 大事なのは二つ目。「どうやって倒すのか」という期待。

これが「同じ展開の繰り返しでも面白い」と感じさせるカギだと思いました。


先述した通り、「倒し方を工夫しろ」という事ではありません。(もちろんそれも大事)

ここで言う「どうやって」とは


「誰」が「どういう方法」で倒すのか。


まず、「誰」について。

簡単な例なら、主人公とそのライバルがいたら、ライバルは主人公に倒してほしい、みたいな。

もっと言うなら、主人公と昔のライバルが戦っている時、今のライバルが助けに来る、というのもよくあるアツイ展開ですよね。


つまり、「因縁」のあるキャラ同士で戦って勝ったら嬉しいな、って事です。


けれど、敵全員と味方全員に因縁があるなんてあり得ないし、因縁なんてなくても面白い話は沢山ある。


そう思ったのですが、「因縁」ってただ単に過去に関係が~とかじゃなく、「目の前の敵に苦戦した」「目の前の敵に感情が動かされた」ってだけで、もう因縁なのです。

「主人公が苦戦して敵を倒す」が王道展開なのは、「簡単に因縁が作れるから」というのも理由の一つではないでしょうか。


もちろん、因縁をつけるのにも「なぜ」かを描写する必要があります。

「なぜ苦戦したのか」「なぜ感情が動かされたのか」

後付けでもいいので、キャラの得手不得手、価値観を掘り下げることで、因縁に説得力を持たせましょう。

簡単な例)火魔法の主人公が水魔法の敵に苦戦する、世界で一番強い人と駆け出し主人公が戦って苦戦する、虫が苦手な主人公が虫のボスに苦戦する、仲間を馬鹿にされて怒る、自分がけなされて悲しむ...etc


 では次に、「どういう方法」について。

もちろん、面白いギミックの敵をどう工夫して倒すか、それが手っ取り早く面白いですが、毎回考えるのは大変ですよね。(経験済み)


だからと言って、毎度「おらあああああ」という力押しは、面白いと感じてもらうには難しいですよね。

・・・でも、ドラゴンボールやワンピースは「おらあああああ」でも面白い。


何故なのか。


答えは簡単で、「変化」しているからです。

毎度「おらあああああ」と倒しているけれど、それは「主人公の成長による新たな技」だったり、「新たに芽生えた強い感情」だったり、何かしら「変化」しています。


冒頭で、例の少年漫画は「同じ展開が繰り返された」と語りましたが、後半の戦闘にはこういった「変化」が少なく面白いと感じなかったと考えています。

長く連載するほど、変化を付けるのは難しくなっていくので仕方のない事だと思います。


でも、ここで注意しなければいけないのは「主人公の新たな技」は「後出し」とは違うという事です。

どういう事かと言うと、「実は強い技使えました」「実はこんなアイテム持ってました」等、読者が全く知らない情報を、主人公が勝手に所持している状態は良くない、という事です。

それならもう「敵を即死させる能力持ってました」と言っているのと同じになりかねません。


ちゃんと、「修行したから技を使えた」「〇〇から貰ったからアイテムを持っている」という、

「なぜ」「どういう風に変化したのか」という情報を読者に与える必要があります。


 今までの話をまとめると、


「誰」が「どういう方法」で倒すのか。


言い換えれば


「因縁のある相手」を「どういう変化で倒せたのか」。


これが書ければ、繰り返しでも面白いと思います。

そんなのテンプレじゃんって思うかもしれませんが、因縁の付け方、変化の過程、変化のさせ方...個性はいくらでも発揮出来ると思います。

そこは、作者の力の見せどころですね。


つまり、


・悪役を倒さない事でどんな悪い事が起こるのか

・キャラと敵の因縁

・因縁の理由

・キャラの変化

・なぜ変化したか(変化の過程)


これらを描写する事で戦闘シーンは面白いと感じてもらいやすくなると思います。

上のリストは戦闘シーンのチェックリストとして、プロットなどにご活用ください。


ただし、必ずしも全部力を入れて描写しなければいけない、という事ではありません。

面白いギミックのボスを面白い工夫で倒すのなら、キャラの変化に力を入れる必要はありませんし、キャラの変化や過程が面白いなら、「悪役による悪い事」に力を入れる必要はありません。


「何に力をいれるべきなのか」を見極めて、物語の方向性やコンセプトを見失わない様にしていきたいですね。


最後に注意点です。

ここで話しているのは「物語的な描写」です。緊張感がどうとか、勢いがどうとかの「情景的な描写」も大事です。

あくまで「物語として戦闘シーンを面白くする」方法だというのを忘れずにお願いします。

描写については別の機会に研究したいと思います。


ー以下余談ーーーーーー


私の代表作の戦闘シーンには、上のリストがちゃんと含まれているのかチェックしてみました。

主観です。

第一章、最後の戦闘シーンを取り上げてみます。


・悪役を倒さない事でどんな悪い事が起こるのか

→明確ではあるが、描写不足。

・キャラと敵の因縁

→出来ている。

・因縁の理由

→同じく出来ている。なんなら一番尺が長い。

・キャラの変化

→メインキャラは変化している。

・なぜ変化したか(変化の過程)

→描写されてはいるが、過程が描写不足。


こんな感じでした。

代表作が独特な形式(主人公自身が戦う訳じゃない)なので、コバンというメインキャラを中心に確認しました。

振り返ると、コバンの変化が主人公を通じて読者まで伝わっていない可能性があるのが課題ですね。

修正の余地がありそうです。


おわり。

あくまで個人の思考をアウトプットしただけです。

「創作に正解はない」を念頭に、参考程度にしてください。

当てはまらないから絶対面白くない訳でも、当てはまるから絶対面白い訳でもありません。

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― 新着の感想 ―
こうやって自分自身の作品含め、見つめ直すのは良い試みだと思います! 私とは違う見解が垣間見えて読み物としても面白かったです。 (*´ω`*)
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