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第74話 勇者様の凱旋?(5)
エルは僕の説明を聞き、驚嘆すれば。
「そう言えば?」、「そうかもね?」と。
僕に苦笑いをしながら声を返すと、グラウムさん他、衛兵達の顔を見渡すように見詰めながら。
「みんな~、一樹が、ああ言っちょぉるけれど、そうなん?」と。
エルは日本の広島県広島市に住んでいるのと商いをしているためか? 公爵家の姫さまらしくない荒い言葉使いでみなさんへと尋ねるから。
僕は本当にみなさん申し訳ないですと思えば。
「えぇ……」
「そうですね……」
「その通りですね……」
「公爵さまや奥方さまの許にも姫さまは、未だ見つからないと昨日も文が届いたと思いますが?」
この場にいる警備、衛兵のおじさんやお兄さん達が仲良く頷き呟けば、隊長と言うか? 多分公爵家の将軍だろうと思われるグラウムさんが、昨日もエルが見つからないと文が届いたのだと困惑した顔で告げるから。




