第51話 奥様は魔女?(2)
そう、まさにこれ! 昭和の時代に終わりの頃によく口にした言葉!
『おい!』、『あれは何だ?』の言葉の後に僕のオリジナルの言葉!
『飛行機か?』、『ヘリコプターなのか?』、『いや、UFOだろう?』、『いや、ちがう真っ赤なHONDA N360だー!』と。
僕達夫婦はなった状態……。
そう市民のみなさんが開いた口が塞がらない状態で見詰め、見守ってくれている中で飛行しているものだから。
HONDA N360のハンドルを握る僕を含めた通行人や自転車……。各種バイク、スクーターに自動車各種を運転している人達は足を止めたり、乗物にブレーキをかけ、止まり──!
空を飛行している真っ赤な物体を大人しく見詰めてくれているけれど。流石にこれは不味い! 不味いよ! と僕は慌てて思うから。
「──エ、エル! ごめん! 悪いんだけれど。車をゆっくり道路に降ろしてくれるかな? このままだと今日の夕刊の記事やニュースになるからおねがい、頼むよ」
僕は助手席の車窓から地上を見て──!
「うわぁ~、凄い! 高くて奇麗な建造物が一杯ある! あるね~、陛下~! 本当にこの世界は凄く綺麗! 綺麗ですね、陛下~!」
と歓喜しているエルへと告げた。




