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僕とエルフな勇者さまとの昭和の終わり。日常、商い。スローな両世界販売ライフの予定?(改修版)  作者: かず斉入道
第1章 僕が出逢ったのは金星人ではなくエルフさまでした!

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第39話 異世界の勇者様はショッピングモールに驚愕!(1)

 正午の陽光がゆめタウン祇園のガラスを宝石のように煌めかせ、広島の祇園の街にほんのりとした魔法の熱気を運んでいた。


 クリスマス前の賑わいは、昭和の懐かしさとコミカルな空気をまとい、まるで時間がゆっくりと流れるスローライフの舞台のようだった。


 その異世界の扉がひっそりと開かれた場所に、ルミエル王国の公爵家令嬢であり勇者のエルが、戸惑いと好奇心を胸に足を踏み入れる。


 金色の髪が陽光に輝き、碧い瞳はまるで異国の城から迷い込んだ姫君のように、その巨大な《《お店》》の前で立ち尽くしていた。


「え、ええええええええええええっ!? 一樹……ここ、本当に《《お店》》なの……? 私の里の城より大きいんだけれど……?」


 階段の前でぽかんと口を開けたままのエルは、通行人の視線に縮こまりながらも、その瞳は好奇心と不安で揺れていた。


(……可愛い。いや、心配だけど……可愛い)


 エルの耳が自動ドアの開く音にピンッと立つと、家族連れのざわめきやフードコートの匂いが異世界の勇者には刺激が強すぎる現実を告げていた。


 店頭のクリスマスツリーが微かに揺れ、鈴の音が風に乗って響く。


 エルの視線は、煌めくイルミネーションとポスターが混ざり合う店内へと誘われる。


「ここが、私の新しい冒険の舞台……?」


 正午のゆめタウン祇園店──。


 そこは、現代の魔法が日常に溶け込む場所……


 エルの冒険は、ここからゆっくりと、しかし確実に始まろうとしていた。




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