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第3話 小さなお姫様(2)
そうエルや翔子、レビィアの三人から『初日の出! 初詣のドライブに男女問わず友人はくるとは聞いてはいたが。元カノがくるなんて聞いてはいない! 一体どう言うことなのか? 説明をしろ! わかったな? 今直ぐにだ!』と、三人の妃から問われ、叱られ。
『すいません!』、『ごめんなさい!』、『俺は本当に知らなかったのだ……』、『ごめんなさい……』と土下座をしつつ、何度も三人に頭を下げている僕の耳へと聞こえてきたのだ。
しかし少しばかり間が空けば。
「はぁ~、それ可笑しいじゃろぅ? 美紀、あんたが産んだ子は元亭主の娘で一樹の娘ではないじゃろぅに?」
我に返った沙也加の奴が怪訝な表情で美紀へと告げ、尋ねるが。美紀が沙也加へと告げた言葉は嘘偽りではなく本当のことだから。
「うぅん」と自分の首を振り。
「沙也加先輩! うちが言っている事は嘘偽りではなく本当の事で、美紀は一君の娘です! ──これも遺伝子的にちゃんと説明をされていますから、うちが沙也加先輩に告げた事は全部ほんまの事です!」と。
美紀は沙也加へと妖狐は僕の娘だときっぱりと告げる。




