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第49話 ごめんなさい……(1)
「ごめん。ごめんなさい」と。
僕はある人、女性、彼女に対してね。
そう、僕の目の前に座る、翔子に対して、土下座で謝罪。
『平に、平に』と、平謝りをしている最中でね。
そんな僕の様子を目の前で翔子の奴は、『シクシク』と涙、嗚咽を漏らしているのだが。
そんな翔子の奴も、嗚咽を漏らすばかりでなく。
そろそろ元彼の僕に対して不満、愚痴、嘆きを漏らし始めだしたのだ。
「一樹。一樹、酷いよ……。こんな小さな子が居たなんて、私知らないからあなたと付き合い。交際をしていたのに……。最初から私の身体だけが目的。不倫、遊び……。火遊びをする為だけに、私へと近寄り騙してきたのね。ううっ」と。
翔子の奴は、泣きながら不満を漏らし、嘆いてきたから。
「あのなぁ~、翔子? 俺が言い寄ったんじゃなくて。翔子。お前が俺に言い寄ってきたんじゃろぅに。訳解らない言葉を言うやなぁ」と。
僕もついつい、翔子相手に事実と違う表現だと不満を漏らせばね。




