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第44話 僕の嫁は女神、精霊、エルフ様! (4)

「うん、可愛い」と。


 洋子ちゃんは頷くのだよ。


 だからエルは、大変に気を良くした表情、嬉しそうな顔でね。


「洋子ちゃん、ありがとう」と。


 また天女の笑み、精霊様、エルフ様の微笑みを、洋子ちゃんへと浮かべながらお礼を告げればね。


「でもね、エルママ……。エルママと同じような、大きな耳ならば。洋子も持っているよ。エルママ」と。


 ニコリだ。


 ニコリと、なのだ。


 僕の娘だと言われている洋子ちゃんの耳も、エルのような大きな笹耳だと告げてくるのだ。


 だからこの場にいる者達。


 僕やエル、洋子ちゃんの母親である美紀や、家の両親も一斉に。


「「「えっ!」」」だ。


「「「えぇ、えええっ!」」」と。


 皆が仲良く揃って、驚嘆を漏らし、驚愕しながら大きな声音で叫んでしまったよ。


 だってさ、僕の娘が言っている事、言葉を漏らした事は、冗談等ではなく、本当の事なのだから。


 だって洋子ちゃんがエルに、自分も同じような大きくて可愛い笹耳を持っていると告げる。


 告白をしてきたと同時にね。


 洋子ちゃんの耳が。


 僕達、この部屋、和室の大きな木目の机の前に座る者達の前でね。

『ボワ~ン!』と、効果音はないけれど。(笑)


 大きくなったのだ。


 だからこの和室にいる者達は、自身の目を、瞼を大きく見開いたまま驚愕──。


 呆然と沈黙をしているよ。


 特に大きな耳。


 今の時代、《《令和》》の時代で言うところの、《《エルフな萌え萌え耳》》を見慣れている僕とエルでさえ、まさか自分達の娘が、笹耳を持ち、今迄、自身の母親である美紀にも内緒にしていたなんて思いもしない事。


 想像すら、僕達皆は出来なかったのと。


 この様子。


 洋子ちゃんのお耳が、《《ロバの耳》》、ではなく。


 大きくて可愛い《《笹耳》》持ちだとわかれば。


「……ねぇ、一樹? 私の言う通りでしょう。洋子ちゃんが、貴方の娘。《《魔王の娘》》だと言う事を、これで信じてくれたかしら?」


 と、問いかけてきたから。


「うん」と頷く、僕だったのだ。



 ◇◇◇


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