第21話 宇宙人なのかな? (5)
「な、何だ、これは~?」と。
「何でこのひとの耳は~、こんなにも大きんだぁ~!」
そう、僕は彼女を見つめていた。今、マツダのボンゴの後部座席で横たわる彼女――金色の髪を持つ、西洋式の甲冑を纏った女性だ。
古物商の資格を持つ僕が首を傾げるほどの高価そうな兜を、両手でそっと、ゆるりと外す。
すると僕の予想通り、アニメ『銀〇鉄道9〇9』のメー〇ルや『燃〇よアーサー』のグィネヴィア姫のような、ふんわりと長い金髪が顔を包み込む麗しい女性……。
そう西洋式の姫武将さまらは汗臭さとは無縁の、甘く官能的な香りが僕の鼻腔をくすぐった。
その瞬間、僕は少しばかりクラリとし、西洋式の姫武将の魅惑に飲み込まれ、頭がクラクラと揺れた。
……だが、これはまずい、このままではマジでまずい……と僕は自分に言い聞かせ、慌てて頭を振って我に返る。
正気に戻った僕が改めて見た彼女は、兜を外したその顔立ちがあまりにも美しく、思わず息を呑んだ。
そうまるでハリウッドの女優やパリコレのモデルのように洗練され、凛とした気品が漂う。
その美しさに見惚れ、彼女の甘い香りに再び吸い込まれそうになる。
やばい、やばい!
僕は自分の首を振り、気を取り直すと、濡れた口元や喉元、そして金色の髪をタオルで丁寧に優しく拭き始めた。
その時、ふと指先に柔らかな感触が触れた。
《ぷにょ!》
「えっ!」
僕は驚きのあまり、思わず声を漏らす。
そう西洋式の姫武将さまの耳の少し上あたりを拭いていると、僕の冷たい手に生温かく柔らかな何かが触れたのだ。
……ん? 何だろう?
僕は首を傾げ、戸惑いを隠せなかった。




