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第33話 元勇者な奥様は、落胆します! (1)

〈ガチ、ガチ〉


「あれ? 可笑しい。可笑しいなぁ……?」と。


 声を漏らしながら、自分と夫一樹との愛の巣……。



 アパートのドアノブを握り、回しながら、扉を開こうと試みる、元勇者で伯爵令嬢、お嬢様だった、新妻さまエルなのだが。


 自身の愛のマイルームは鍵がかかっている、締めているから。


 アパートの室内へと入れないから。


「何で部屋に入れないのだろうか?」と。


 エルは困惑をするのだが、直ぐに彼女は、ある事を思い出す。


 そう、自身のマイルームへは、鍵と呼ばれる、言う物がないと入室できない事を思い出して、今度は彼女。


「どうしよう?」


 と、呟くのだ。


 でっ、その後、新妻エルさまは。


(一樹の許に、飛んで帰ろうかしら?)


 と、思うのだが。


(……う~ん、今一樹の許へと戻れば、未だ収まりつかない私が、一樹へと不満を漏らし始めて、また言い争い。お仕事の邪魔をするようになるから。今は戻らない方が良いよね)と。


 彼女は、この場に留まるのだ。


 いけば良いのに、というか?



 戻れば一樹は安心をするから、元勇者エルのような、飛べる麗しい女性は、飛んで主の方へと戻る方が。


 この後の一樹。


 仕事を終えた一樹の気落ち、落胆、絶望振りを凝視すれば。


 エルは、ここは飛んで主の許へと帰る方が得策──大騒ぎにならずに済んだ気もするが。


 元勇者、将軍さまでもあるエルは気性難のじゃじゃ馬お嬢さまだから、やはり彼女が思う通りで、一樹の許へは戻らない方が良かったかも知れないね?



 まあ、こんな事を思っていると。





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